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 相羽です。

 アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト(公式サイト)』第六話「ふたりの花道」の感想です。

 日にち的には第七話が既に放映されておりますが、とりあえずまだ感想書いてなかった第六話から。

 話題の第七話は観てから書いてますので注意ですw

 現在、期間限定で、第一話〜第六話が「スタァライトチャンネル(公式チャンネル)」で公開されております。(本日までですよ〜)↓

 第七話も一週間は普通に配信だろうから、ギリギリ(?)今からでも追えるかもです。

 感想は、ネタバレ注意です。

 一部、前日譚コミックス版『少女☆歌劇 レヴュースタァライト オーバーチュア』第1巻のネタバレも含みます。
 ◇◇◇

 双葉と香子の関係の一旦の反目から再構築までを描いている一話なのですが、注目したいのは、今話の双葉と香子の物語は、(第四話までの)華恋とひかりの物語と写像関係にある点です。

 二つの点で、(第六話までの)双葉と香子の物語と、華恋とひかりの物語は重なります。

 一つ目は、一旦の反目から関係性の再構築という物語を通して、幼い頃の「約束」が二人の間で再獲得されるという物語を描いているのが、重なります。

 今話は幼い頃の、香子が一番キラめくところを双葉が一番近くで観る……という「約束」が、大人になった二人で再獲得(アップデート)される物語です。

 一方で、第四話までの華恋とひかりの物語も、二人でいっしょにスタァになる……という幼い頃の「約束」が、大人になった二人で再獲得(アップデート)されるまでの物語です。

 「約束」がアップデートされた後は、やる気なかった方(香子、華恋)がちょっと進歩志向になっている……というのも共通しています。

 二組のカップル(と言ってしまいますが)で同系の物語を繰り返し描いているので、かなり物語全体でも強調したいこと(後述)を描いているものと思われます。

 二つ目は、二人の関係の物語を通して、人間の「情」のようなものが「システム」を超える瞬間を描いているのが重なります。

 この場合の「システム」とはこの感想ではずっと焦点を当てて書いてきた「競争原理」の「システム」のことで、レヴューのシステムは、いちおうこれにあたります。「競争」で選別して、勝ち抜いた優れた勝者が全てを手に入れる……というシステムですね。

 この「システム」では勝利を目指すには敗者は切り捨てた方が効率が良い(「合理的」である)……ということになってしまいます。わりと、現実社会あるあるですね(え)

 そういった(ある意味正しいはずの)「合理的」な「システム」をそのまま受け入れることができなくて、そのままでは敗者としてひかりが切り捨てられるというのを眼前にした時、「情」「憐み」のようなものを胸にいわば「システム」ブレイカーとしてレヴューに飛び入りしたのが華恋なのだろう、というのは第一話の感想に詳しく書いていたところでした。


参考:少女☆歌劇 レヴュースタァライト/感想/第一話「舞台少女」(ネタバレ注意)


 一方で、今話の双葉と香子でも「合理的」な「システム」よりも、「情」「憐み」のようなものが勝ってしまう場面が描かれます。

 「システム」に忠実にのっとるなら、上昇志向に目覚めてきた双葉が香子を切り捨てて勝者になるのが「合理的」だね、めでたしめでたしということになるのですが、そうマシーンみたいにはなれない双葉の、それをぶつけられる香子の気持ちが、あなたのこと許せない! でもあなたのこと大好き! みたいな複雑な感情として描かれるのが今回のレヴューシーンだったと思います。

 そんな様子をキリンさんが「オーディションの私物化」と、ドンピシャの「システムよりも情が勝っている状態」を表す言葉として言語化してくれていました。

 というか、こういうこと余裕見せながら言えちゃうキリンは、人間の「情」や「憐み」が時々「システム」を超えることがあるのは想定済みかもしれなくて、く……このキリン、まだ底が見えない!

 「システム」がブレイクされた象徴としての絵が、「ポジション・ゼロに二人で立つ」というのも同じです。現在敷かれている「システム」だとポジション・ゼロに立てるのは一人の勝者だけのはずなのですが、華恋に関しては当初から、(イメージ映像なのか何なのか)ポジション・ゼロに華恋とひかりの二人で立つ(立てるのは一人だけという「システム」をブレイクする)という絵が描かれていました。

 で、今話のラストも、ポジション・ゼロに香子と双葉が二人で立つ……という絵です。

 以上、


・幼い頃の「約束」が二人の間で再獲得されるという物語を描いている
・人間の「情」のようなものが「システム」を超える瞬間を描いている


 が、「華恋とひかり」、「香子と双葉」で重ねて描かれているわけですが(かなり強調されてる要素ということ)、第七話からVS「メタ」キャラ戦、VS大場なな戦に入っていくことを鑑みるに、この二つの要素がばななさん攻略の鍵として関係してくるのではなかろーかと予想したりします。


「今回の再演、どうしちゃったのかなぁ。はじめてのことばっかり。やっぱり、台本通りじゃなくっちゃね」(大場なな)


 この、香子と双葉は「システム」に負けない何らかの「真実」性のようなものを獲得したんだ! みたいなノリで盛り上がった所に、Cパートで容赦なく、「いや、それループの一つに過ぎないから」と、やっぱり所詮「虚構」に過ぎなかった、というある種の台無し感を付与してくる構成はテンションが上がりますね。

 いかにして大場ななループを(方法というより思想として)破るのか、単純な部分でも、「情」や「憐み」で「約束」がアップデートされる……という要素は、「たとえ繰り返される『虚構』の中の一幕だとしても、意味はある」ということを描いてますよね。

 ニセモノだけどホンモノだ! 変身! みたいな。『仮面ライダーディケイド』イイですよね……。

 唐突に挿入される『仮面ライダーディケイド』推し。管理人、さてはディケイド大好き勢だな!?(そうです……)


参考:仮面ライダー×仮面ライダー W(ダブル)&ディケイド MOVIE大戦2010/感想


 この作品、ゼロ年代作品の要素を再構築した上で次を目指し過ぎでしょ……。

 そんな感じで、


・人間の「情」のようなものが「システム」を超える瞬間を描いている


 に関しては、「演劇」におけるアドリブ性のようなものでしょうか。そこまで演劇に詳しくないですが、台本によらないアドリブというのは、演者の「情」のようなものが発端だと推察します。

 そんなアドリブ性のようなものに、輝き、生の意味のようなものを見る。同じ「舞台」を何回も見るのは何故? というよくある疑問へのアンサーにもなってます。同じ、ループ、台本に回収されない、「何か」を見つけることがある。それは、しょせん「虚構」でしょというしたり顔の言説をぶち壊す、Vivid性に満ちた「何か」である。


・幼い頃の「約束」が二人の間で再獲得されるという物語を描いている


 の方は、逆に「ループ」する中でも消えない本物の紐帯のようなものは、きっとある……な気がしております。

 繰り返される「ループ」の中でも、変わらない「何か」が香子と双葉の間にはあると感じさせられるのが今話。それは、当初の「約束」のカタチとは少し変わってしまった。だけど、カタチが変わったなりに、大事な部分で二人を繋げ続けている「何か」のようなもの。

 華恋とひかりの方はもう一歩複雑で、第四話の感想に書いたように、華恋とひかりの幼少時の「約束」はそもそも「ズレ」てる可能性もある。

 でも、それを超える「何か」も華恋とひかりの間にはきっとある。

 それは「ループ」を超えるかもしれないものなので、おそらく「孤独」が動機であるばななさんに「ループ」せんでも、独りではないヨとそこはかとなく言ってあげてる類のものであるように思えます。

 そんな感じで、食らう方もけっこう準備的な描写は積み重なってるなぁと思いつつ、次回から食らわせる大場ななさんのターン。

 わりと、第一話放映直後から書いてましたねw

 「孤独」について書いてみようと思う第七話の感想に続きます。

→Blu-ray




→前日譚コミックス

少女☆歌劇 レヴュースタァライト オーバーチュア1 (電撃コミックスNEXT)
轟斗 ソラ
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
2018-06-27


→前回:アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』第五話「キラめきのありか」の感想へ
→次回:アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』第七話「大場なな」の感想へ
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