中谷理華と別れてから、どれだけの時間が経ったのか、あるいは経っていないのか、分からない。この「狭間」の空間である「紫の館」では、時間が本当に過去から未来へと流れているのか、原因の次に結果が来るのか、そういった「世界」の前提が、何だか曖昧なものに感じられてしまうのだ。扉が開き切るまでにどれだけの時間が流れたのかも、既によく分からない。

 自分も「世界」も何だか不確かだ。そんな感覚を感じながらジョーが開いた扉から館の内部に踏み込むと、一階は開けており、すぐに天井まで届く書架が整然と並んでいる光景が目に入った。この場所は「天文台」であると同時に、「図書館」でもあるのだ。

 古い本の香りに懐かしさを覚える。やはりジョーは幼い頃に、この場所に来たことがあるのだ。

 第245節(第242節)「本との再会」/「カクヨム」および「小説家になろう」にて3月18日(土)に公開。(小説『非幸福者同盟』)


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 ティザー的に。

 長かった第十一話「君の名前は」も、この節を入れて残り八節となります。

 そのままラスト二話に突入していく予定です。

 読めるところをまとめておきますね。↓


小説『非幸福者同盟』/カクヨム

小説『非幸福者同盟』/小説家になろう

小説『非幸福者同盟』イントロダクション&登場人物紹介


 「カクヨム」様の方ではこういうキャンペーンもやっている期間の模様です。↓

 是非ぜひ。

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