一週間お送りしてきましたランゲージダイアリー的2004年ベストですが、本日のAll部門中ベスト・オブ・ベストの発表を持って終えさせて頂きます。

 他の4部門とは媒体が違うというのもありますが、コレだけは、他と別格で取り上げたかった。



2004年ベスト・オブ・ベスト
『CLANNAD −クラナド−』


 オレは窓によっていき、カーテンを開けはなった。雪だ…。春に?いや…光だ。たくさんの光だ。


 KeyによるPCゲーム。括りとしてこそは美少女アドベンチャーゲームですが、テキストを読むことがプレイヤーの作業の中心になるので、僕的にはどちらかというと媒体としては小説に近い感じです。
 魅力的な各登場人物全員につけられた感動の帰結。そしてそれらの帰結の感動をも凌駕する、全キャラクリア後に現れるAfterStoryの切なさと温かさ。村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』的な、二重世界で進む作中世界そのものの謎でひっぱる読者牽引力。魅力は数え切れません。世界を救うようなマクロな物語が沢山世に出されている昨今に、敢えて町と人と家族というミクロな世界に視点を置いた物語が、淡々と切々として温かいです。
 個人的に非常に救われた物語でありました。あまり創作物語を現実に投影するのもよくないかもしれませんが、病弱な渚と共に生きる朋也の物語、いつ目覚めるとも知れぬ風子を待ち続ける公子さんの物語、そういった物語を疑似経験していなければ、今年の僕は生き抜けなかったかもしれません。
 欠点はファイナルエンディングを見るまでに80時間かかるという時間的な制約と、DVD−ROMが必須とワリと動作環境スペックが高いというスペック上の制約くらいです。それらの制約をクリアできるような方には、是非とも死ぬまでに一度プレイしてもらいたい傑作です。


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 それではこれにて、企画「ランゲージダイアリー的2004年ベスト」を終了させて頂きます。一週間のおつき合いありがとうございました。