今週も面白かった!

 対立する両軍に対して非所属のフリーダムという状況、前話のサブタイが「蒼天の剣」で前作35話の「舞い降りる剣」と「剣」繋がりでペア、バックコーラスに『Meteor』がかかる演出をシンクロさせるなど、明らかに前作35話との対比が入ったエピソードでしたが、前作の35話がついに辿り着いたキラの「カテゴリ依存からの離脱」を描いたコレが作中的正しさだ!感が全開だったのに対し、今回はラストシーンが、「キラぁ」とこぼすアスラン及び、シン、タリア艦長らの憤りの眼差しを受けながら、介入で混乱した戦場をバックに飛び去っていくフリーダム&アークエンジェルという絵で締められているというように、正しいことをしたっぽいけど、ちょっとどうよ?感を残留させて締められています。丁度今作16話のラストがシンが殺した連合機の残骸と、ミネルバを見送りながらもすぐに振り返って帰っていってしまう民間人の描写で結ばれていて、確かにシンは正しいことをしたっぽいけど、どうなの?感を残留させて締められていたのに似ています。
 この前作の正義を別視点からの見方で見れるように再構築しているという描き方、かなり燃えです。

 予想通り、理想サイドの象徴であるカガリの言葉では戦闘は止まらず、結局アークエンジェルサイドも力を行使、オーブも連合に言われるままに敵を撃つ状態に墜ちてしまったと(ウズミ演説をバックにカガリ号泣という演出は切なくて良かった)、二重の意味で理想の墜落が描かれ、アークエンジェルサイドの正義だけでも上手くいかないという物語が描かれました。カガリは今作序盤から落とされっぱなしですが、未だ浮上の段階ではありませんでした(浮上のきっかけイベントが何も描かれてないんであたりまえですが)、コレはカガリの浮上は物語後半にしてクライマックス中のクライマックスまでタメておくのかなぁ。

 また、アークエンジェルサイドどうよ?感を出すのに一役担っていたのがハイネなんですね。ハイネの役割は好感キャラでアスランをミネルバサイドに近づけておいて、その死をもってアスラン−キラの再対立(物語上の過渡期としてのミネルバ−アークエンジェルの対立)という状況へスムーズに持ってくるためのキャラだったと、そんな感じじゃないでしょうか。

 そういうわけで、戦闘によって変化した人間関係の回収回であろう次回も楽しみです(キラ−アスランの邂逅はお約束の夕日ですし)。DESTINY、戦闘パートをただのバトルエンタメパートに使うのではなく、人間関係の変化のきっかけパートに使うことが多いです。16話、18話なんかの戦闘パートは、アスラン−シン間の人間関係が対立から仲間へゆるく移り変わるきっかけとして使われていたように思います。今回の戦闘パートでキラ−アスラン間の関係がどう変化したというように回収されるのか、次回も必見です。

◇キラ大暴れ

 今の所単体では圧倒的に作中最強なんですね。バトル面での爽快感はピカ一です。シンとの初接触もキラの楽勝。この辺りはシンがさらなる力を求めるタメに繋がりそうで興味深い所だったりしますが。

◇今週の面白描写

「まさか本当に戦闘を止めたいだけだなんて そういうバカな話じゃないでしょうね」(タリア艦長)

 実は本当にそういうバカなことをやろうとしてるのが作中的にはともかく個人的には燃え。その理解不能艦の艦長を08話で邂逅して好感を持ってたマリューがつとめてるというシチェーションも燃え。面白というより燃え描写ですが。

「やります!」(チャンドラ2世)

 何気にキラ並に不殺で艦砲を扱えるチャンドラさんがスゲエ!

・トラスーツ再登場

 いや、もう何と言うか、ありがとうございます。>SEEDスタッフの方々。

・自分が歌う主題歌で盛り上がった所で斬死する西川さん

 ちょっと面白かった。

 当ブログでは下のコメント欄で、閲覧者の皆様のコメント、感想を広く受け付けております。別に僕の感想と関係なくてもイイんで、広くSEEDの話題を書き込んでいただければ幸いです。トラックバックも積極的に受け付けております。気兼ねなくどうぞ。(ただいまライブドア側の事情によりコメント欄に350字ほどの字数制限がついております、お気をつけ下さい)

前回の感想へ次回の感想へ