「時として人は、生きる勇気を忘れてしまうものです。でも心に信じる“何か”がある限り、勇気は決して消え去ることはありません」(サクラ)

 第04話でも入った、原作には無いサクラのモノローグ。そして内容も第04話と同様に、原作には無いサクラ中心のオリジナルストーリー。原作ではサクラはある程度羽が集まるまで守られ要員で出番もあんまし無いんですが、アニメ版では原作版を変えてでもどんどんサクラに出番を作っていく方針の模様です。04話でワルを改心させたのと同様、今話でも一人異形の姿に変えられてしまった村人を理解すると、聖女ベクトルでの魅力が積極的に描かれています。

 この聖女ベクトルの描かれた方は現段階では羽が少ないせいで肉薄したサクラの内面描写はできない、よって内面はボカしてるんだけどなんとなく神聖な感じ……という方策で魅力を作ってるように感じます。なので、最初からここまでサクラを描写する気満々な制作陣の姿勢を感じると、ある程度羽が集まってきてサクラが人間味を帯びてきてからの活躍描写に期待が高まります。そりゃもう、生き生きと描いてくれるんじゃないかと期待です。

 そして、そんなサクラに対してサクラ原理主義者の小狼くんは原作通りだろうがオリジナルストーリーだろうが変わらず。分かりやすくて心地よい。

◇それにしても

 僕、『ツバサ』の小狼くん・サクラカップルは非常に好きですわ。僕は男女カップリングの魅力で漫画やアニメを観るタイプではない方なんですが、この二人は好き。記憶を失ってゼロになったとしても、また漸進的に関係性を作り出していくんだという前向きな関係に惚れます。私事ですが身内が認知障害でこれまでのコミュニケーションの形を遂行するのが困難に、関係の形がほぼゼロになってしまったというのを経験してるので、それでも新しくコミュニケーションを続けて関わり方の形を作っていくんだというメッセージは非常に励みになります。

◇原作未読者は覚えておくと良い伏線

 今回春香(チュニャン)が「母親の仇を取りたい」みたいに復讐心にモティベイトされていたのが高麗国編クライマックスに繋がる伏線だったりします。覚えておくと後で燃えられると思います。よしなに。

坂本真綾『ループ』

NHKアニメーション 「ツバサ・クロニクル」 オリジナルサウンドトラック Future Soundscape I (初回限定盤)
NHKアニメーション 「ツバサ・クロニクル」 オリジナルサウンドトラック Future Soundscape I (通常盤)


ツバサ・クロニクル Vol.1


このブログの投票にご協力下さい。人気のブログを探すならコチラ、人気BLOGランキング