「目明し編」を読了いたしました。以下、「続きを読む」でネタバレ簡易感想です。

 一緒に楽しんで行きたいという方は、とりあえず「07th Storming Party」様から体験版の「鬼隠し編」をどうぞ。

 これにて既刊全部読破。自分ヤバイ。読了後、雑誌やらWEBやらで『ひぐらし』関連の情報を追いまくってました。一日中『ひぐらし』のこと考えてました。寝ながら推理とかしてた。熱いは、コレ。

 <以下ネタバレ>

 「綿流し編」のスタート時のキャッチコピー「難易度は鬼隠し編に劣りますが、非常に悪質です」にある通り、「綿流し編」〜「目明し編」は難易度はそんなに高くなかったですよね。タイムリーに推理を発表はしてなかったんで、本当かよ?と思われそうですが、「綿流し編」ラスト時での、「魅音は既に死んでいたハズなのに現れて圭一を刺しに来た」の部分から、魅音と詩音が入れ替わって詩音の方が犯人なんだなとは僕気付いてました(「目明し編」クリア時になると魅音と詩音の名称をどうするか悩む所ですが、僕は普通に部活の部長とかやってた方が「魅音」で、「目明し編」の主人公で悟史くんラブの方を「詩音」という呼称で呼んでいきます)。これはオカルトを持ち入らない限り、論理的に推理するならそれしか解答が無いのでワリと簡単にできる推理でした。あと、『ひぐらしのなく頃に解 目明し編』のパッケージがナイフを持った詩音だった時点で、ああ、犯人視点から「綿流し編」を再構築していく話なんだなと想像が付き、推理を裏付けてくれていました。

 で、「目明し編」だけ読んでも全部の謎が解けないのは当たり前なんですが、特に「目明し編」だけでは「綿流し編」〜「目明し編」内部でも解けてない謎がまだあるんですよね。代表的なのが祭具殿に忍び込んだ時のバタンバタンという大きな音が圭一と鷹野さんには聞こえていない謎。この時点で詩音はだいぶ精神的にキていたので、スピリチュアルな解答、すなわち詩音の強迫観念のようなものが生み出した幻聴の一種と解釈したい所なんですが、コレ、確か富竹さんにも聞こえてたんだよね?これが謎。富竹さんも聞いてたとなると、鷹野さん、圭一−詩音、富竹さんを分ける何かしら客観的な説明がないとダメなことになります。これは既に既刊の情報分で解けるようになってるんだろうか。薬か?例の怪しい薬でも盛られてたのか?でも富竹さんと詩音だけに何かしらそんな描写あったかは気付かなかったしなー。

 以下、感想・推理メモ。

◇悟史の描写は意図的に薄くなっている

 「目明し編」で描かれる悟史はあくまで「詩音視点から見た悟史」であって、どうしても恋は盲目のフィルターが入って描かれているように思われます。悟史、絶対もっと本性的な部分が今後のシナリオで描かれるものと僕は思ってます。自分に見える範囲の悟史くんに恋して、自分が見える範囲だけの復讐対象に対して「鬼」になっていくという本当悲劇的なシナリオでした。

◇「綿流し編」〜「目明し編」で行われた、詩音の入れ替わり復讐劇は他シナリオではなかったことになる。
 こちらの竜騎士07氏のインタビュー記事より。というか、「ひぐらしのなく頃に」制作ロングインタビュー第2弾、「目明し編」まで読了した方は絶対に読んでおいた方がイイです。ボカして語られておりますが、とりあえず選択肢で各シナリオパラレルになる部分として、他シナリオでは詩音の復讐モードに着火する悟史くん絡みのキーワードを誰も口にしないがゆえに、鬱屈までは抱えていても復讐劇を実行まではしないことになってる……という扱いでいいみたいです。

◇沙都子は怪しい

 沙都子のみまだ他者に殺意を向けるような「豹変」が描かれていない点も怪しいし、明確に沙都子が殺された「綿流し編」〜「目明し編」では雛見沢大災害が起こらないというのも怪しい。「恨み帳?」のTIPSの語り部を沙都子と解釈すると、「だってこれは死んだあの男が言っていたのと同じこと」辺りで、圭一の犯行を知っていたことがにおわされます。さらに「ああ、また誰かが謝りだす」で締められていることから、「恨み帳?」の語り部は他の皆と同じような豹変後のブラック沙都子で、実際に泣きながら虐げられてたのはホワイト沙都子……なんて解釈もアリ得ると思います。ただ、「恨み帳?」のTIPSに関しては、ラストの「ああ、また誰かが謝りだす」の部分が、「鬼隠し編」のひたすら謝るレナにもかけて解釈できそうなので、レナの謝る部分もかかってると捉えるとまた別な推理になってきます。

◇ドッペルゲンガーの謎、第一の謎は個別トリックだった

 「綿流し編」〜「目明し編」にて、魅音が二人いるかのようなドッペルゲンガーのトリックは、極めて人為的な「双子による入れ替わり」でした。となると、その他のドッペルゲンガー、「死んだハズの鷹野さんを圭一も大石も目撃していた」、「死んだはずの北条鉄平が生きていた?」、「二人の前原圭一」辺りも、それぞれ個別のトリックの可能性が高くなってきたのではないかと思います。個別といえば、とりあえず「綿流し編」〜「目明し編」では個別に詩音が犯人だったと解答が与えられたワケですが、その他のシナリオにもそれぞれ犯人がいて、それで終わるのかどうか?って辺りですよね。それぞれの犯行の大本に何者かがいるパターン。ミステリの王道の一つである、個別の犯罪に一つの縦軸の犯人が存在した……パターンがあるのかどうかですね。「沙都子のトラップ講座」のTIPSがヒントのような気がするんですよね。自分で手を下さなくても各犯行を誘導することは可能……ということを示唆してるような気がしません?あのTIPS。

 大体以上ですが、先ほど紹介した「ひぐらしのなく頃に」制作ロングインタビュー第2弾より、次回作「罪滅し編」はレナ編っぽいですね。「目明し編」のようにあるシナリオの裏という形じゃなく、新規シナリオだとか。どこまで雛見沢の謎が明らかになるのか、楽しみです。発売予定の夏までに何回か推理記事をアップする予定です。自分の推理、予測と照らし合わせながら楽しむ……という方向で楽しんでいきたいです。


ひぐらしのなく頃に 特別編 雛見沢村連続怪死事件 私的捜査ファイル(仮)

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