いちご100%フィナーレ。第01話から読んでる長期連載がこのように綺麗に終わるのは感慨深いです。懸垂告白時代からタイムリーに読んでましたよ。一時WJ離れしてた自分がWJに復帰した頃に丁度連載が始まった作品でした。あの頃は自分がこんな沢山WJ感想記事ため込むことになるとは予想してなかった。そして河下先生もこんなエンディングになるとは自分でも予想してなかったに違いない。
●アイシールド21

 「キャッチの最強だけは譲れねぇんだ!」(モン太)

 ラストはやっぱりアイシらしく一点特化VS一点特化の勝負に。足の速さしか取り柄のないセナが、キャッチしか取り柄のないモン太が、アメフトというフィールドに出会って自分の特技一点特化で頑張っていくってのが原点ですからね、アイシは。

 勝ち組負け組とか漠然とした過度の競争意識も、何もしなくてもオンリー1とかの過度の競争排他も僕は好きになれないんですが、こういう自分的に譲れない部分でぶつかった時に相手に勝ちたいという競争意識は非常に共感できるものがあります。こういう気持ちは、人を成長させてくれると思います。

●みえるひと

 めっちゃハマってます。サブタイの「バットとパジャマとサングラス」からしてイイ。霊と人間と案内屋と、そういう異なる者同士が一緒にいる風景という、今話のラストを、そしてこの作品の着地を連想させます。

 姫乃の「……でも、みえるもん」の所は普通に感動。スタンダードな異種族交流モノに一ひねり加えて、お互いに触ることはできないという制約を設定してるんだ……と気づいたのと同時に、それでも「みえる」という切ない関係がタイトル「みえるひと」にかかってるんだと理解しました。この「みえるひと」ってタイトルめっちゃいいですね。最初はバトル要素として明神が霊を「見えるひと」という意味だけで受け取ってたのですが、姫乃視点から、交流したいけど触れられない、でも「みえる」、という意味で「みえるひと」というタイトルにもなってるという。

 内容も二話で姫乃−エージの関係を、お互いの偏見からの不和から、交流を通しての理解へまでを丁寧に描いてるのが好感。姫乃を邪険にしてたエージが「……お前、名前なんていうの」の所まで変わってくる物語というのは、名前を絡めるのは王道ながら好感。その枠をがっつり完遂しながら、ジャンプ読者層向けに前後編話の中にバトルも挟んでいるという。

 これは毎週楽しみな作品が増えましたよ。

●太臓もて王サーガ

 佐渡あいす。サドっ娘キャラというのがメイン読者層へのキャラクターアピールはどうなの?って感じで熱い。たぶんデレないでしょ。ツンのままでしょこのキャラ。かといってあからさまな萌えキャラを出されてもこの作品の作風の場合困るかもしれませんが。可愛いんだけど萌えキャラなんだかよく分からなくなったスピンちゃんの例もあるし。

●D.Gray-man

 アレンここで死にますか。復活、新たなイノセンスを手にして逆襲というのが王道ですが、それは全編を通しての物語のクライマックスででもいいような気もします。現在の物語進行状況がどのくらいなのかが分からないので予想しづらいです。壮大な話ではあるんですが、どどっとバトルになって一気に終われそうな気もしますし。黒、白、グレイのテーマの着地なんかも未だ見えないんで、かなり長期で構想してるんでしょうか。このテーマの着地までは是非見たいと思ってるんですが。

●タカヤ−閃武学園激闘伝−

 一緒に飯でも……の雰囲気は、学生時代の一緒に学食でも……の楽しい雰囲気を思い出させてくれて、閉鎖学園空間を舞台に設定した強みだなぁと思いました。と、思っていたら、その閉鎖学園空間のスケールが閃武学園アンダーワールドの登場で一気にデカくなりました。これ、この漫画、かなり世界観的にスケールアップしていくような予感を覚えました。巨大ロボットくらい出てくる所までいくんじゃないでしょうか。今でこそ地道に肉弾戦やってますが、「気」のようなものを使った必殺技は既に渚ちゃんが使ってるし、そのうちエネルギー波の応酬くらいまではスケールアップしそうです。ドラゴンボールでさえ、序盤は徒手空拳(エネルギー波無し)で戦ってたので、そこからスケールアップしていく可能性はそこそこにアリです。

●魔人探偵脳噛ネウロ

 X登場編序盤では剛胆っぷりが描写されてた弥子が、Xとの接触を経て萎縮してるという所から、X編回収回の今話が始まってるのは上手いです。
 アヤの歌も、Xの変化も、「資質と欲望による進化」と、荒木漫画の理論ばりに回収。しかしその進化の中に弥子も含まれて、弥子の進化の行き着く先は、(Xさえも)理解できる力だというのは、何か随分と弥子の潜在能力が高く評価された感じです。やはり弥子は成長キャラのポジションで、今話の伏線の張り方だと、サイの物語を決着させるのは、ネウロよりもむしろ弥子ということになりそうな感じです。「理解する」という弥子と、「自分で自分が分からない」というサイとで、上手く物語上の役割がマッチします。
 この前はネウロが「謎」だけじゃなくネウロが新たに興味を示してるのは広義の「優秀さ」かな?なんて書きましたが、その点がネウロが新たに興味を示してるのは「人間の可能性」と明示されました。最終回に回帰してきそうな部分です。「謎」と「人間の可能性」をミックスさせたラストには期待できそうです。まだラストのことを考えるには早すぎるほど、エンタメエンタメで毎週楽しみに読んでおりますが。

●いちご100%

 そして数年後……という王道で綺麗な最終回。それぞれの時間を過ごした映研メンバー達。いまだに真中を意識してるさつきとか、学生時代のノリの美鈴やちなみとか、というか「ちなみと美鈴 百合」の検索キーワードでウチに来る人多すぎとか、それぞれの登場人物の最終映像が見られて満足でした。「映研メンバーと夢」でまとめていたため、唯と向井さん、天地らのその後だけ描かれてませんが、その辺りは加筆に期待したい所です。そして、唯、向井さん、天地はともかく、もう一人あの娘の今後は描かれないの……?という引っ張り方で、ラストはサプライズ西野エンド。誰ともくっつかない真中独り立ちエンドなのかなと最後の瞬間まで思っていたので、やられました。ギャルゲーテイストをジャンプでがコンセプトにあったと思われるいちご100%(実際ギャルゲー化されましたし)、スタンダードなギャルゲーテイストのラストを崩さず、一人の娘とエンディングを迎えました。頼りなかった真中が、4年の時を経て成長したがゆえに与えられるハッピーエンドということで、綺麗すぎたので文句無しです。西野ファンの方おめでとうございます。
 バカ密着エロシチェーションとパンチラを封印してからの後半クライマックスは本当面白かったです(バカシチェーションはバカシチェーションで大好きでしたが)。河下先生の次回作に期待しております。

●ポートレート・オブ・パイレーツ ワンピースシリーズはカッコ良い

 ゾロナミ。  


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