「え……」(ファイ)
間違いなく、今までの話ではピッフル国編が一番好きです!4人の独特の絆が十全に詰まったエピソードですよ。
「でもさー、変わったなぁと思わない?小狼君、旅の最初は全然笑わなくて、苦しそうで、サクラちゃんは記憶が揃ってなかったせいもあるけど不安そうで、黒るんは怒ってばっか……なのは今も一緒か――でも、旅の間に辛い事もあるけど楽しい事もあって、ああやってあの子達が自分で頑張って笑っているのを見るとさ、変わったなぁって思って」(ファイ)
そしてこの後に自分の事については無自覚なファイに引用部分の黒鋼の一言。サクラの栄光のトロフィーのシーンへ。うん、最終回でもイイ。
初回で心を無くしてしまったサクラが物語を経てこんな笑顔を見せるまでに心が再獲得されるまでを描いた物語、それぞれの願いゆえに侑子さんの店に集まった4人が、適度にバラバラだった所から、独特の絆を築くまでの物語、その二つの変化の過程を経ての今を、Vividになったサクラを主人公に描ききっていたと思います。
最終レース前のサクラと侑子さんの会話の、
「一人だったらきっと辛かったと思います、でも……一緒だから」(サクラ)
の部分が効いてるんですよね。こう言うサクラが頑張って優勝したからこそ、上のファイと黒鋼の語りの所はさわやかな感動があります。ここまで変化してきたんだなぁと、仲間との冒険モノの醍醐味が感じられました。
◇アイデンティティをキーに
同じ姿をしていても違う人間とは限らないというのを利用して悪意を向けるカイル先生と、同じ姿をしていると魂は同じというポジティブ部分に焦点があたる知世とで、アイデンティティをキーに陰陽描いてるのは好感です。もう一人の小狼の伏線とか、アイデンティティもキーにあるのがツバサで、あんましアイデンティティを疑うようなのは頭が痛くなってくるんで僕はあんまり好きじゃなかったりするんですが、ピッフル国編はラストの「魂は同じ、か」の知世−黒鋼の絆の部分がさわやかにカッコ良かったのでオールOKです。エピローグで知世姫と黒鋼の再会が描かれるまで連載が続くのを望みますよ。
◇といっても
ピッフル国編はサクラ−知世のストロベリっぷりにもだえてるだけで楽しい話だったんですけどね。『カードキャプターさくら』を既読の人にはニヤリとさせられるネタなんですが、さくらを読み返したくなってきましたよ。ファイの台詞をまんま、いいねー可愛い女の子が笑顔全開でーと楽しめた話でした。次元を超えても、サクラ−知世ペアは良い!
ツバサ 12―RESERVoir CHRoNiCLE (12)
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