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 静かに見守るマリア様に、どうしても聞きたかった。
 どうすれば幸せになれますか。


 今回も堪能いたしました。ちょっち、ささやかな幸福論が入ってる話でしたよ。それもあくまでマリみてらしい感じの。
 以下、「続きを読む」でネタバレ感想です。
 象徴されてるのは、それぞれ

 四つ葉のクローバー:山百合会メンバーらスーパースター達、朱祢(あけみ)さん、のような凄い人達
 三つ葉のクローバー:立浪繭(今回の主人公)、田沼ちさとさん、みたいな普通の人達

 って感じですね。

 で、繭は背伸びして四つ葉のクローバーになろうと、「三つ葉の妹を四つ葉に変えてしまうしまう特別な姉が存在する」という独自の考えのもと、他所の姉妹関係を破綻に追い込んでまで自分を四つ葉に変えてくれる姉を捜すんだけど、物語を通して最終的には三つ葉も受容する方に着地するという話でした。だから最後に、

 髪留めを外されて自由になったクローバーは、どれも三つ葉のままにそよいでいる。
 きれいだな、と私は思った。


 で結ばれてるんですよね。なんか縛られていたモノがとれて自由になったら、三つ葉でもきれいに思えたという。キレイなエンディングです。

 また、やっぱりマリみてはユートピアエンタメというか、優しさに溢れてますね。目指せ四つ葉!と高々と上昇志向を掲げて主人公が突き進んでいく話も沢山ある昨今において、あえて、四つ葉の人に完敗して、そんな四つ葉に完敗した自分に清々しさを感じてしまう三つ葉を受容する話を書いておりますよ。

 妹を魅力的にする姉が存在するという最初の繭の考えが裏返る形で、逆に姉の方を魅力的にしてしまう四つ葉の朱祢さんが現れて、繭が完敗、逆にその完敗を清々しく思ってしまうというくだりは分かる感じ(この清々しい完敗というのを描くために繭はちょっとトゲのあるキャラとして始まってるんじゃないかと。トゲのあるキャラが清々しく完敗の清々しさを認める所が清々しいんで)。確かに清々しい完敗というのはありますよ。

 その清々しい完敗を繭と共有する形で、同じくバレンタインデートで令の中の由乃に完敗した田沼ちさとさんを持ってきたのもサブキャラを上手く出して本編読んでる読者にはニヤリという感じでした。

 本編は四つ葉の世界の山百合会メンバーが中心で進んでる本編、最初は祥子さまに憧れを持っていた祐巳という話も、祐巳は三つ葉だったと捉えられるんですが(そして今回少し書かれたようにいつの間にか祐巳自身の四つ葉へと変わっていくんですが)、そういう三つ葉の目線からの四つ葉の人達というのを、本編とは別の視点で切り取って描いてくれて面白かったです。祐巳が四つ葉になっていったからといって、三つ葉の人達が否定されるわけではない。三つ葉もきれい。これぞマリみてという感じでした。

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