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 しばらく空きましたが再読感想の続きです。薔薇の色別に3エピソードそれぞれの感想を。近刊のテーマにかかってくる場面、台詞なんかも再発見したりして新たに楽しめたのでした。
●ロザリオの滴

 そうだ、ロザリオのシーンの他に蔦子さんと志摩子さんのイベントが入るのもこの話だった。蔦子さんカッコいいー。マリみて作中の強者キャラが一人です。

 この話は悩める志摩子さんに感情移入し、光を照らしてくれる(作中の表現)乃梨子に羨望です。志摩子さんにおける乃梨子みたいな人が僕にもいてくれたらと本当思いますよ。そんな大げさじゃなくても頼りになる相棒が本当欲しい。自分の先を歩いていてくれる人がいてくれたらなと本当思います。

 大体、志摩子さん−乃梨子の白薔薇ストーリーが、この話で決着。あとは特に志摩子さんは姉妹関係において紅、黄よりも先んじてる者のポジションになっていきます。そういった近刊の志摩子さんを知ってると、こんなに悩んで弱々しい姿を見せてる今巻の志摩子さんが新鮮です(そういえば思わず聖さまに頼りそうになるなんて場面もあったのでした)。乃梨子が現れて本当よかったなぁ。白薔薇ラインは本当僕的理想像の一つ。

●黄薔薇注意報

 どちらでもあり、またどちらでもない気がした。というより、由乃の心の中に棲む「令ちゃんと自分」は、それぞれ漠然とした形を形成しているものの、くっつきすぎて厳密なつなぎ目がなくなってしまっているのだった。(P133)

 お互いにべったりくっつきすぎ、悪く言えば依存関係の状態から、お互い自立して向かい合える関係にまで進展していくのが由乃−令ラインの黄薔薇物語だと思うんですが、この頃はまだくっつき過ぎてたゆえに色々と軋轢が起こってたというお話。こういう頃のお話を踏まえて、近刊では有馬菜々の登場などを通しての由乃の令からの自立、『未来の白地図』での令の由乃離れが描かれてるわけですな。まとめて読むとカタルシスも人一倍な黄薔薇ストーリーです。

 ◇

 (いいな、こういうの)
 志摩子さんたちは、これから二人の関係が始まっていくのだと思ったら、無性にうらやましくなった。何もかもが未知で、予想もつかない未来に手探りで進んでいく感覚。そんなもの、自分たちにはなかった気がする。(P108)


 この部分が、『薔薇のミルフィーユ』の「黄薔薇パニック」の、

 でも、この子は知らない。脳天が痺れた。
 なんて気持ちがいいのだろう。自分があまりよく知らない相手が、自分のことも知らない関係。
 

 と対になってる部分だと再読して初めて気付きました。こんな分かりやすいQ&Aな形で「黄薔薇注意報」と「黄薔薇パニック」で由乃の内面が描かれてたんだと初めて気付きました。ゼロからの関係に憧れを持ってた由乃だからこそ、有馬菜々ちゃんの登場はそれを成就させる気持ちよさを持ったものだったと。そしてそれがこの「黄薔薇注意報」時点では課題だった「令ちゃんとくっつきすぎ」な状態から由乃が新たなステップを踏み出すイベントになってると。黄薔薇ストーリーはコメディ路線全開なイメージがありますが、この辺りは丁寧で趣深く描かれてるなぁ。

●レイニーブルー

 「祐巳の学校生活はさ、祥子さん中心に回ってるんだね」(祐麒)
 「そうよ。だって姉妹だもん。…何で?」(祐巳)
 「依存している、っていうか。ちょっと心配だな、って」(祐麒)(P165)

 マリみての人間関係発展ストーリーは、

 くっつきすぎ、依存状態の関係→自立してお互い支え合える関係

 というステップアップを主軸に描かれてるんだなと、改めて確信させられるこの時の姉弟の会話(祐麒は何気に重要なこと言うキャラなんだよな)。「依存」なんてキーワードが、ここではもろに語られております。

 このね、「世界は祥子さま」状態で『レイニブルー』でボロボロになった祐巳が、『パラソルをさして』で「視野を広げなきゃ」って成長して復活するくだりはね、まだ『パラソルをさして』は再読してないけど、本当いいよね。長いマリみての中でもベスト入りのぐっとクるくだりですよ。

 あと気付いたのは、この「レイニブルー」での祐巳の傷つき方が、結構最新刊の『くもりガラスの向こう側』の象徴表現のギミックに当てはまるっぽいんだよね。くもりガラスの向こう側の祥子さまの表情は見えてないのに、自分の側からどんどんマイナスな方に想像しちゃって、勝手にネガティブ連鎖に陥って傷ついていってしまうという。くもりガラスの向こう側の祥子さまの表情が分かるのは「パラソルをさして」で祐巳が視野を広げて成長してから。『くもりガラスの向こう側』でも祐巳はガラスの向こうの瞳子の表情が見えないんですが、これも祐巳の成長と共に瞳子の本当の表情が(祐巳にも読者にも)明らかになるって描き方をするんじゃないかなぁ。この巻あたりから瞳子も結構出てくるので、近刊のタメや伏線になってる部分がないか注意しながら再読を進めることとしますよ。

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