以下、ネタバレで簡単な感想ー。
「仲間を信じよう」というシンプルなお話だった!ってことだよね?
惨劇に辿り着いた「鬼隠し編」と対になってるんだけど、ただ一つ、仲間を信じる/信じないのパラメータが圭一をはじめ違っていたことで、仲間殺しという最悪の惨劇に辿り着くことは今回は防げたという。
梨花ちゃんだけパラレルシナリオを記憶を保持したまま生きている超常な存在なんだけど、「雨雲に恋して」のチップスで予定調和な世界に諦観していて、今回もどうせ惨劇は防げないんだと諦観しかけた梨花ちゃんが、「仲間を信じる」のパラメータにギアが入った圭一の姿を見て、もう一度抗うことを決める所が最高にカッコ良かったです。サイコロの例がカッコいい。そうだよ。理論上は振れば振るほど平均値に近づくとしても、可能性を増やしていけば理論でははかれない奇跡が起きるかもしれないんだよ!
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謎の方は、「鬼隠し編」のおはぎとかマジックのあたりは予想通りでした。さすがに「鬼隠し編」をプレイした直後はポカーンという状態で何も思い浮かばなかったんですが、『ファウスト』か何かのインタビューでだったかな、『ひぐらしのなく頃に』のもとになった『雛見沢停留所』というお話が、「小さい誤解がきっかけで悲劇が起こる話だった」というのを読んでから、ああ、疑心、誤認、小さな錯覚みたいなのが連鎖して悲劇に辿り着くのが『ひぐらし』のお話なんだなと気がついたので、それを読んだ頃からこの辺りの謎のAnswerは推理できていました。
一方で大災害の辺りの謎は未だポカーンなワケですが・゚・(ノД`)・゚・
やっぱり「綿流し編」&「目明し編」では起こってないあたりが推理材料なのかのう。「皆殺し編」ではもうこの辺りの謎は明らかになってるのかのう。
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まあ、しかし最後の学校が舞台の攻防は熱かったね。もう、ミステリでもホラーでもなんでもなく、仲間パワーで運命(Fateの方)に立ち向かう熱血少年漫画のテイストでした。沙都子から悟史の金属バットが圭一に託される所ではもうどうしようかと(「鬼隠し編」では仲間を殺すために使われたバットが、今度は仲間を守るために使われるというのが熱いのです)。クライマックスにいたっては屋根の上で決闘という、これは山田風太郎の忍法帳か!という勢いのバトル作品テイストでしたし。
だが、それがイイッ!
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さて、ひぐらしどうしようかなー。「祭囃し編」の委託販売が始まったらゲットして、また長い時間かけて「皆殺し編」からプレイする感じかなー。激しく旬がズレましたが、アニメ版がやってるおかげてギリギリタイムリーな話題にできました。刺激が強くて連続して読めないのが難点ですが、やっぱり作品としてはめちゃめちゃ面白いです。こういう初見では真相と逆の意味合いで読み手に映る本当の意味での「伏線」が書ける人は尊敬いたします。


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