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 今世紀の剣道漫画のスタンダードはこれ!(かもしれない!)
 僕的「明るく楽しい部活漫画」の金字塔は河合克敏『帯をギュッとね!』ですが、それが柔道が剣道になったみたいな感じ。プラス時代に合わせて美少女分を強化!みたいな感じ。ブーツや日本刀がなくても、明るく楽しい女子高生剣士の魅力はあるんです!
 実際のバトルはリアル剣劇かはったり剣劇かといったらはったり剣劇で、これが本当の剣道か!と言われたらちょっと目を泳がせるしかないんですが、その辺りも『柔道部物語』というよりは、『帯ギュ』的な魅力の作品となってます。天鎖斬月!みたいな必殺技までは出てこないまでも、「裏技」くらいは出てきそうな世界観です。

 ただその分、道具とか作法のディティール、実際の部活の雰囲気なんかは細かく出来てるんで、はったり剣劇と言っても剣道経験者にも楽しめる漫画だと思いまする。とりあえず僕の剣道部時代友人のizumiっチとh村くんはデフォチェックということでひとつ。

 また、ヤングガンガン掲載だけあって、主人公は少女剣士の川添珠姫なんだろうけど、視点キャラに使われるのは剣道部顧問の石田虎侍(コジロー)が多いというのも、大人読者を物語世界に引き込みやすい要素になってます。昔は剣道に打ち込んでたんだけど、今やしがない貧乏教師に埋没していたコジローが、珠姫との出会いや教え子の剣道部の面々と時間を過ごすうちに少しづつ変わってきて……みたいな、オヤジ復帰型物語も兼ねてるお話です。部屋で一人竹刀を握りなおすシーンとか、感化されて僕も思わず今では飾りになってる竹刀をちょっと握ってみちゃったよ。

 されどこの作品の本質はやはりキャラクターエンターテイメント。徐々に集まってくる剣道部面々の個性的なキャラづけと、それらが団体になった時の相互作用がとにかく楽しいです。今の所視点が当たってるのは女子剣道の方ですが、男女混合の部活にして男キャラ、女キャラまんべんなく描いてるのも『帯ギュ』的魅力になってると思います(『帯ギュ』も桜子や麻理ちゃんが話に本格参入して男女混合部活の色が強くなってきてから加速度的に面白くなったと思います)。

 キャラクターエンターテイメントたるゆえんは、主人公の女子高生剣士、タマちゃんこと川添珠姫を少々紹介させて頂ければ伝わるものと存じます。

・1巻の表紙の娘
・普段は無口で大人しい、小柄、無表情キャラ系
・だけど家が剣道場で実は天才的、最強的に剣道が強い
・でも本人はそれほど剣道に思い入れがあるわけでもないらしく、部活などには入ったためしがない
・まだ謎だが母親不在で、家では家事もこなす
・微妙にアニメっ娘
・実はアニメ的特撮的な影響で正義感は強い
・そんな彼女が静かな正義感を胸に部活の剣道場に足を踏み入れるのだった
「今だけ仮入部します(悪い奴は絶対許さない――)」

 実際、初回から登場していて強さだけは伝えられてたけど、入部拒否ゆえにしばらくスポットが当たらなかったタマちゃんが(それだけ主人公だけじゃない多弾道キャラクターエンタメってことなんですが)、ついに学校の道場に入って竹刀を握る所は燃えます。

 これが一角。これに魅力的なキャラクターが多数加わって何乗もの面白さになっておりますゆえ、今タイムリーに部活に打ち込んでるジュブナイルなあなたも、昔打ち込んでいて久々に「明るく楽しい部活」を思い出したいあなたも、一つ手に取ってみるのをお勧めしたい漫画であります。

→3巻まで刊行中。僕は全部揃える覚悟完了。

BAMBOO BLADE (1)
BAMBOO BLADE 2 (2)
BAMBOO BLADE(3)

→エンターテイメント>映画>アニメカテゴリで参戦中。総合1位狙ってます。現在の順位は?


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