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 「欲しいな…DVD-BOX…」(川添珠姫)

 部活漫画でもバトル漫画でも、試合orバトルのエピソードが一つ終わってからの日常のコメディ調エピソードはキャラクター目当ての読者としては楽しいものなんですが、キャラクターの魅力で推してるバンブーブレードも例によって楽しいです。そんな最新第3巻。
 1巻から提示されてた、この作品内での当面の目標だった練習試合エピソードがこの巻の前半で終わりますが、サプライズ付の試合結果は読んで貰うこととして、語りたいのはキャラクター同士の関係がどんどん掘り下げてられていって、段々と一大人間関係エンターテイメントになってきてるあたり。

 もう少し分かりやすく言うと、このキャラは今このキャラのことをこう思ってる、このキャラとこのキャラは今この程度仲がよい……みたいな細かい人間関係が、とりあえず味方サイドの剣道部員+顧問の中で細かく丁寧に描かれていきます。味方キャラが増えてくるとどうしても絡まない、お互いの関係がよく分からないキャラも増えてきてしまうんですが、バンブーブレードは今の所丁寧にやっています。

 ざっと、あげるだけでも、

 部員全員(顧問含む)→<リスペクト&マスコット的に可愛いと思ってる>→タマちゃん

 ミヤミヤ→<2巻のエピソードにて和解、だけど時々突き殺そうとする>→サヤ

 みたいなのが面白いです。

 そして、

 「めずらしい、タマちゃんから話しかけてくるなんて」(ミヤミヤ)

 というように、無口なマスコット系小柄最強剣士と、美貌の初心者サディストというこれまであんまり接点が描かれてなかったペアの人間関係なんかもこの巻から動き始めるのが丁寧で面白いなぁという感じです。普段はネコ被ってるけど柄の悪さを宿してるミヤミヤ(3巻の表紙の娘)も、強くて可愛いタマちゃんにはすこぶる友好的なあたりがホワホワです。この調子だと、タマちゃん−ダンくんとか、今はまだあんまり絡んでないペアも今後どんどん掘り下げられていくんじゃないかなぁ。

 とまあ、そんな感じでミヤミヤ経由でアニメのDVD-BOX目当てにバイトを始めるタマちゃん。

 「部活――――アルバイト――――これが高校生――…」(タマちゃん)

 のシーンがさわやかなように、メインは剣道を題材にした部活漫画でありながらも、徐々に社会経験を積んで成長していくタマちゃん(それと実は部員達との活動を通して成長していく顧問のコジロー)にスポットがあたる青春劇なんですね、この漫画は、広くは。

 と、そんなアルバイトのコメディ調幕間劇を挟みつつも、物語は全国大会にまで繋がる次の試合エピソードに入っていきそうな所で次巻へ。コジローと先輩が飲んでる時のシーンより、社会的には成長途中だけど、剣道では既に無敵なタマちゃんにも、いずれ同格の同年代女子剣士が現れて剣道に関しても成長物語に入っていくような伏線も張られています。当初は短い巻数でまとめるつもりだったのだけど……という原作者あとがきがありましたが、同時にもう少し書くことになりそうとのコメントもありました(おそらく人気が出たのでしょう)。少し長い話に入っていきそうなこれからの展開に期待しつつ、この漫画なら長くなってもいいなと思いながら、とりあえず3巻はこの辺りで。

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BAMBOO BLADE (1)
BAMBOO BLADE 2 (2)
BAMBOO BLADE(3)

→エンターテイメント>映画>アニメカテゴリで参戦中。総合1位狙ってます。現在の順位は?


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