
で、今回のラジオ最終回のメタ演出は、ハルヒ、みくる、長門と言った「非日常」のキャラ達がやってた「非日常」のラジオ番組から平野綾さん、茅原実里さん、後藤邑子さんがこの現実世界でやってる「日常」のラジオ番組に戻ってきたというメタ演出なのだと思います。それはアニメ版(放送時)最終回で最後の選択を迫られたキョンが、ハルヒの作る「非日常」的新世界よりも、ハルヒとSOS団の皆と一緒の「日常」に戻りたいという選択を下したラストに重なります。つまり、アニメ版最終回と、ラジオ最終回でと、現実(日常)への帰還という部分をシンクロさせた演出を行ってみた。そう考えるのが一番しっくりくる解釈です。
で、ここからですよ。
この「日常と非日常」というテーマは実は「憂鬱」だけでは終わらなくて、僕が原作「涼宮ハルヒの消失」の感想で書いた通り、「消失」でもコアな要素として扱われて続いていくわけです。
「消失」で描かれるのは、ものすごく要約すると、「憂鬱」でキョンは「日常」を選んだけれど、とは言ってももし過度に「日常」的な世界になってしまったらどうよ?というお話を通しての「日常と非日常」の再選択です。
この「消失」の内容を今回のアニメとラジオでメタ的なシンクロ演出がかかってるという仮説に当てはめると、ズバリ、アニメもラジオも終わってしばらく経って、視聴者/ファン達がいつもの「日常」にまた疑問を感じ始めてくる頃に、まさにその問いかけをテーマとして扱った『涼宮ハルヒの消失』がハルヒシリーズ第2期としてアニメ化され、ラジオも再始動するというメタな前振り/暗示の意味合いも今回の演出は持っていたのではないかという予想を導くことが可能になります。
続編がありそうかどうかを判断する要素に関しては、第1期がDVDや関連商品が売れまくって商業的に成功したという客観的な要素だけじゃなく、アニメ(時系列順)最終話「サムデイ イン ザ レイン」では長門→キョンへの気持ちの暗示が十全に含まれていたり、この前の「消失」の内容に合わせての公式サイト消失演出など、ユーザーの意識を「消失」へと向かわせる仕込み/メッセージが、色々と制作サイドから届けられているという要素もあげられます。
ゆえに、僕的にいよいよ「消失」を核としたアニメ第2期はやはりあるだろうという確信を深めました。
また第一期と同レベルのクオリティーで是非とも傑作「消失」を作り上げて、また週一にハルヒがある楽しい日々を僕らに届けて欲しい。そんな一ファンとしての希望が、さらに膨らむ今回のメタ演出付ラジオ最終回だったのでした。


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