サクラ……。
サクラと「関わる」と決めた個としての真・小狼の激闘の前半パートをよそに、後半ではサクラがもう真・小狼らとは「関わらない」と決めた新たなくだり、「強運」を対価に差し出してまで渡る次元を選ぶ。つまりは徹底して「独り」で行く気になってるという切ない1話でした。
サクラの意志はある種崇高で、仲間が大事だからこそ仲間のために自分が独りになると決めてるわけですが、その分、サクラが仲間を想ってるのと同じくらい仲間もサクラのことを大事だと想ってるのには今一つ無自覚な感じなんだよなぁ。いや、無自覚というか、深層では分かってるんだけど、それでは仲間を救えないから敢えて言語化して自分の中では明示化してない感じ。その辺りを看破して、仲間と関係の無い自分の問題とするサクラに「本当にそう思うの?」と問いかけ、「一人」と「独り」は違うと語りかける侑子さんがカッコいいわけですが。
そして、実はサクラが先読みしたサクラと仲間が一緒にいることで起こる悲劇的な未来はこのインフィニティで起こるらしいことが明らかにされ、タイムリミット近しなことが読者にも提示されました。なので、予想としてはこの世界でサクラと真・小狼らの関係の再構築が行われるのではなくて、マジで一旦サクラは独りで目的の次元に旅立つような気がしてきた。そうして未来が変わった後に、真・小狼、黒鋼、ファイらがまたサクラを追って、「独り」で強運も対価に差しだし、ボロボロになってサクラ絶対絶命という所で再合流。ここを読んでる「ツバサ」ファン層とまったく重ならないような作品から敢えて例をあげると、『明日のナージャ』でナージャがダンデライオン一座を離れて独り母親を追う旅に出るんだけど、最後の絶体絶命の所でダンデライオン一座がやっぱり来てくれた!的な展開。いや、この例は分かりづらい。
ここでは多く語りませんが、今週の「XXXHOLiC」ヤンマガ連載分なんかでもツバサとのリンクで物語の佳境がせまってる感が演出されてることもあり(今話のサブタイ、「綻び始める世界」は今週の「XXXHOLiC」を読むとなお分かる)、意外と物語トータルのクライマックス近いのかもしれない。サクラが望む次元にはおそらく餌の小狼がいるはずなんで、そうしたら一気に面子が揃ってクライマックスですし。あー、楽しみだ。
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