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 「もて王」でグっと来る日がくるとは思わなんだ。
●サムライうさぎ

 主人公のモノローグで進むという、結構目新しい形式の新連載。モノローグ中心な分、主人公の心情の推移は分かりやすいくらい分かりやすくて読んでて入り込めて良かった。武士の体面ばかりを気にしてある意味束縛されてた伍助の内面が、自由奔放な志乃と出会って解放されて自由になっていく過程が中々味わい深かった。手ぬぐいをつけて蕎麦を食べに行ってた伍助が、ラストでは手ぬぐい無しで食べる蕎麦がうまかった……と述懐するまで変化してるという、「蕎麦へのスタンスを通して見える志乃効果」みたいな演出にも満足。

 面白かったけど、モノローグの文字量が多いんで、子供読者は読み飛ばしてしまうんじゃないかとちょっと心配。かといってアクション重視、バトル重視の絵で見せる漫画になってしまったらこの味わいは出ず、「BLEACH」系統のバトル漫画との差別化もできなくなってしまうので、イイ感じに文章も読むある程度年齢が行ってる読者からの支持を獲得して欲しい所。僕は、勿論支持します。

 『ネギま!』の赤松先生の日記に、マガジンはマーケット層を子供が買うコミックス売り上げに定めてきてるんじゃないかなんて話が載ってましたが、これは雑誌が売れない時代では(ジャンプはその中ではすごい売れてる方だけど)ジャンプも取り得る選択で、僕としては最近のエロ化は、セクシャルな媒体へのアンテナがまだ少ない子供達にエロを供給してコミックス売り上げに結びつけようという戦略にも思えます。需要はあるけど、供給が少ない所へコンテンツ(エロ)をというビジネスの基本。ジャンプ読者の子供が皆エロ江口(弟)みたいになってたらなんかヤダな。

 その文脈で、あえて子供層を外してる(or外れてる)かに見えるこの漫画が、キーポイントが初夜になってるのが面白い。別々の布団に寝てるというギミックで現在の伍助と志乃の関係性を表現してる以上、関係性の進展を表現するには一緒に寝るようになるしか。最近では河下先生が真中と西野でこの壁を破ってるので、破ってるというか、今週の「BLUE DRAGON ラルΩグラド」では思いっきり「ユッサユッサ」とかやってるんですけど、その辺りをどう見せてくれるのかがちょっち楽しみ。別にこの漫画にエロは求めてないので、表現手段で少し斜め上を行って欲しいという期待というか。とりあえず楽しみ。

●「ONE PIECE」第447話“びっくりゾンビ”

 異形の動物達が面白おかしく描かれてるのが、どういう結末を迎えるの?という感じ。『ブラックジャック』イズムからしたら、人(医者)の範疇を超えた領域で生み出された存在として否定される(というか悲劇の体現者的に落ち着く)類の存在だと思うんですが、その割には敷きグマとか、普通に可愛いく面白く描かれています。

 基本エンターテイメントに昇華してるけど、尾田先生は「国」とか「神」とか、社会的な主義主張が交錯してる部分のお話という意味で危険球なテーマをダイレクトに描いてくる部分あるよな。今回も、甦生はありか?無しか?だけじゃなく、現実の遺伝子操作の是非なんかに写像され得るデリケートなテーマだし。

 シンドリーちゃんはベタにホグバックの「生き返らせたい対象」でしょうか。ああ、なんか、ナミ、チョッパー、ロビンあたりの、過去に大事な人との死別を経験してるキャラが何か熱い一言をホグバックに言ってやるという胸が熱くなる展開を今想像した。そういうの、いいんじゃないかな。

●To LOVE る−とらぶる−

 「憎きライバルから気になる女の子へ!!?」というラストのはしらの文が面白かった。本当すごい状況だな。

 「キスが忘れられない」とのことから、ルンちゃんはレン時の記憶がある模様。異種族と人間の切ない恋愛話を想像してみたけど、これは難しい。同じ男女変換設定、『らんま1/2』とか、最終的に恋愛話はどう決着したんだっけ?

●テニスの王子様

 「あり…ワイは?」とか、まったくです。一時「Wild」で主人公張ってただけではなく、あたかも同格主人公のように丸一話かけて試合開始前の競技場で見開き大コマ連発で対面を描いたリョーマVS金太郎の仕込みが、あわや立ち消え。

 ギリギリ一球勝負で実現したんですが、なんか、金太郎が打ち返した球が既に決まってるように見えて早速終幕してるように見えるんですが。次回「やっぱりもう一球」とか言い出すリョーマというのも何かスマートじゃなくて嫌なんですけど。

 リョーマが非常にビックリしてるのは何なんでしょうか。プレースタイルが親父に似てるとか、そういう伏線回収的なビックリ?それとも単純にグルグル回って打ってたのにビックリしたの?後者だとしたら、普段発光とかしてるリョーマ的に、大回転くらいスルーしそうなのに。菊丸とかの方が、よっぽど凄いことやってたじゃん。

●こち亀

 最近異文化紹介漫画と化してきた「こち亀」ですが、普通に「外資系企業」という僕にとっての異文化を紹介されてしまった。漫画用にステレオタイプ化したり、大げさにしたりはしてるんだろうけど、外資系ってこんな感じなのか……という知らない世界に触れる楽しさが普通にありました。

 なんか、NHKのトップランナーに出たときに、CLAMPの仕事場が完全に個別スペースに別れての分業制になってたのを見た時に感じた新鮮さに通じるものがある。この前同じくNHKで紹介されてた浦沢直樹先生の仕事場は普通にスタッフで机を囲んで談笑しながらやってる感じだったので、前者が今回で言う外資系、後者が今回で言う日本企業系に該当しそう。

 両さんは今回やっぱり日本企業系もいいよね、という所に落ち着いたワケだけど、自分だったらどうかなぁと考えて、分析してここに答えを記しておこうと思ったんだけど、答え決められなかった。集中できる個室もいいけど、常に人間関係の中に身を置いて会話しながらってのもアイデアが沸くし楽しいよな……とか考えてたらどっちがいいか決められなかった。

 というわけで、そういうことを真面目に考えられただけで、きっかけとして普通に面白かったです。

●魔人探偵脳噛ネウロ

 何を振り切ってでも自分の目的のために……という「ゲットしなきゃ」のページから、一ページめくると「アカネちゃん!!」の髪がカッコよくボリュームアップしたけれん味たっぷりの弥子の絵になってて、思想的にも「だからと言って見過ごせないこともある」と裏返されてるのが最高にカッコ良かった。一ページめくるという行為の中にギュウギュウに詰め込まれた、漫画的なエンターテイメントの技法。ハルの長い弥子を軽視しきった語りから弥子が一瞬でパスワードを破って砕け散ったガラスのような演出でバリアが砕ける絵に繋げた所とか、ハル、刹那と一瞬の邂逅と共に消滅の絵の所でも感じたけれど、ネウロ(というか松井先生)は漫画という表現技法をフルに使って絵的にも思想的・物語的にも読者の快楽中枢を刺激してくるのが本当に上手い(初期は感じなかったので、ここ最近覚醒した箇所という印象)。作中で描かれてる進化や可能性の追求を自ら体現してる感じで非常にカッコよいです。

 あとは今回でアイが弥子に一目置くようになったのが今後のストーリーにどう影響を及ぼすようになるのか。確か、サイはまだ弥子のこと買ってないんだよな。先に、弥子に目を付けたのはアイの方。

 「魔人とは違うけど…私を見ていたその視線はネウロのものと少し似ていた気もする」

 の弥子の述懐から推測できるのは、おそらくネウロと同様、アイも「進化の可能性」として弥子を値踏みしていたのではないかと。この辺り、アイの行動原理が垣間見える台詞が、サイとの会話の中にあった気がするんだけど、なんだったかな。サイに自分についてくる理由を聞かれて、アイが何か答える場面があった気がするんだけど。いずれにしろアイもテーマ上何か重要なものを担うキャラに格上げ。そういう辺り、丁寧に追うためにもやっぱり単行本買おうかなぁ。

●太臓もて王サーガ

 今号のベストはコレ(マジで)。

 夕利の、

 「自分のリボンを見つけてもらいたい人とかね!」

 のコマは本当に胸にキタ。その後の、

 「こんなに痛いのに全然気持ちよくないや……」

 の乾のコマもマジでグっとキタ。

 そして、木嶋が金玉杯を捨てる所も熱かった。そのまま仮面ライダー電王パロでついに告白し、自業自得で玉砕する木嶋も、本当に熱く、切なく、面白かった。ヤバイ、今、もて王が最高に面白い。次回の矢射子と阿久津の話どうなるんだか、素で一番次回が気になる。

 ちなみに、どうでもイイ所で、矢射子の装甲響鬼パロから始まって、ゴンブトゼクターのカブトパロ、そして今回の電王パロと続いて、平成仮面ライダーパロの歴史も無駄に3年分蓄積したんだとなんかしみじみしてしまった。3年も、よくぞ続いたな、この漫画。

●P2!-let's Play Pingpong!-(ピーツーレッツプレイピンポン)

 絶望的な戦力差の前で、ただやってみたいという気持ち(この辺りが作品タイトルの「Play」にかかってると思われる)を頼りに最弱主人公ヒロム出陣という燃えるっつーよりは温かい展開。動体視力伏線は発動されるのかのう。

 それよりも何よりも、なんら一点特化の能力が一見無いように見えるヒロムの特性を、眞白も山雀先輩も逸らした岩熊キャプテンの視線をヒロムは受け止めることができる……という流れで表現してるのは見事。分かりにくい特性だけど、中々持てるものじゃないステキな特性だよな。

●るろうに剣心完全版販促ページ

 恵さんに関する文章は見事の一言。普通は「己が死んだ所で殺した人が甦る訳ではござらん」という趣旨の言葉を剣心にかけられた御庭番衆編時点で表紙に来る所(恵に一番フォーカスが当たるエピソードは何と言ってもこのエピソード)を、敢えて追憶編を挟んで、その時の剣心の言葉の裏にあるものを恵が真に理解した時点での表紙。

 「自分の罪の償いとして医者になってより多くの患者を助ける。いい?これが私の生きる道」(高荷恵)

 の、台詞、連載当時は構成とか気にしないで読んでたからスルーしてたけど、追憶編で剣心の過去を知った恵がここで薫に語るからこそ生きてくる台詞なんだなぁとしみじみ。やっぱり、『るろうに』の女性キャラでは恵が一番好きだ。

 『るろうに剣心完全版』の販促ページは切り抜いてファイリングしておけば良かったと今になって後悔。もう、前のジャンプは捨てちゃったよ。それくらい、本当に『るろうに』を分かってる人が書いてる販促ページです。ギャグベクトルのも、シリアスベクトルのも。

●重機人間ユンボル

 初回の「実はこの少女がお姫さまだった!」サプライズ以外はあまり僕的に心に響くものがなく、順当な10週打ち切りという印象。「いざ尋常に工事!」とか、そこはかとないバカっぽさ、ダサカッコよさはあって、決して面白くなくはないんだけど、やはり誌上の相対評価としては打ち切りレースの対抗馬となる「P2!」には勝てなかっただろうという印象。

 ゲンバー大王を、そのバカっぽさからずっと応援していたので、最後にわりとイイ奴だったのが明らかになったのは嬉しかった。車で走るより穴を掘った方が速いとか、そんなバカな人が真っ当な悪役なワケがない。

→「きゃらびぃ」のソースより、サイドストーリードラマ2本&OPを歌う福山芳樹さんによるイメージソング、カズキ&斗貴子のキャラクターソング、etc...とのこと

武装錬金 EXPERT-CD1

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P2!-let’s Play Pingpong! 1 (1)
ONE PIECE 巻45 (45)
テニスの王子様 37 (37)
銀魂 第17巻 (17)
家庭教師ヒットマンREBORN! 14 (14)
魔人探偵脳噛ネウロ 10 (10)
太臓もて王サーガ 6 (6)
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