ブログネタ
コードギアス 反逆のルルーシュ に参加中!
 「ほら、ミレイさんが中断した学園祭、もう一度やるんだって、言ってましたよね」(ナナリー・ランペルージ)

 前回第22話「血染めのユフィ」の感想記事では140を超えるトラックバックを頂き、9300PV/WEEKあまりを達成できました。皆さんご協力ありがとうございましたm(_ _)m。当ブログの感想記事は管理人在住地域の放映日(金曜深夜)以降になりますが、今回も早い放映の地域にお住まいの方のために、早めにTBできるよう記事は立てておきます。今回もふるってトラックバック頂けたら幸いです。引き続きトラックバックセンターとしてご利用下さい。
 <追記:感想書きましたー>
 ◇

 前回「血染めのユフィ」の反響は凄かったです。このブログのPVも、9300PV/WEEKとか、軽く今までの倍です。凄い。そんなコードギアスも通常放映回は今回で最終回。最後までお付き合い頂けて幸いです。<(_ _)>

 ◇

 いよいよファイナルクライマックス。コードギアスメルマガ第25号の23話予告が、これまでここに感想を書いてきた着眼点を全て包摂してるようで、フライングで泣けてきます↓

----------------------------

 ギアスの暴走。それはルルーシュを修羅の道に突き落とした。STAGE12で既に修羅の道を行くことを決意はしていたルルーシュだが、これほど厳しいものになると彼は果たして予想していただろうか。ゼロの歩む道が険しくなればなるほど、学園生活を送るルルーシュとのギャップは激しくなる。遠くにかすれていく平和な学園の日々。遠くに消えゆく平穏な日々を忘れさせまいとするようにルルーシュの携帯電話が鳴る。

----------------------------

 あー、心して見よう。



<以下、本編感想>

 鳴り響く携帯電話。一度目はただのルルーシュとしての日常を忘れさせまいとするかのようなナナリーからのコール。二度目は、もうそんな日常には戻れないことを突きつけるスザクからの宣戦布告。

 ◇

 物語を経て積み重ねられてたブリタニア人と日本人の差別の緩和という夢のような時間は終わり、前回の事件を受けて、エリア11はブリタニア人とイレブンが差別感情をむき出しにして殺し合う戦争状態へ。ゼロの建国宣言は「あらゆる人種、歴史、主義を受け入れる広さ」を持っている国家としてるけど、現状はそれとは乖離して差別感情の暴発がエリア11を覆っています。

 ここから、第23話にして、ネガティブ4連発。

 一つ目は、「二面性とそれに写像される二つの名前からの、アイデンティティの自立選択」というこの作品の一つのテーマの着地的に、純血派の女戦士であるヴィレッタという側面と、自らイレブンになってもいいという差別無化主義者の千草という側面から、後者を是的に選び取ったヴィレッタ(千草)さんに、「差別」の魔の手がせまること。

 自らアイデンティティを選択するような自立意志を作中の是とすれば、作中の否となるのは、そういった意志を蹂躙する存在です(前回の感想で書いた通り、自立意志を奪って強制命令を下すギアスはその最たる象徴)。そして、トラックバックを送って頂いた方々のブログで触れてる方も結構おられましたが、後期OPの髪がほどけながら落ちていくかのようなヴィレッタさんのカットは、同谷口監督の『無限のリヴァイアス』という作品のOPの、同じく髪がほどけながら落ちていくかのような和泉こずえのカットに重なります。和泉こずえは作中でレイプにあい、その事件がこずえの伴侶役のイクミの暴走を誘発し、作中のカラーが負の方向に流れていく契機となるわけですが、同じような役割をヴィレッタさんに課してる可能性はわりとあります。言うまでもなく、レイプも作中で否とされる、自立意志の蹂躙の最たるものです。差別感情の台頭と、それに伴う自立意志の蹂躙に加速するエリア11。もうどうしようも無いのか?という所で、まだまだネガティブ要素は続きます。

 二つ目は、ユーフェミア様を殺されたことによる、ニーナの復讐感情(おそらくは押さえ込んでた差別感情も)の爆発。物語中盤のアバンで、「母の復讐に生きる過去への道と、妹ナナリーのための未来への道」と、「復讐」をキーにした述懐が入りましたが、一般論的には否に映る「復讐心」にここでニーナが埋没。母の復讐に根ざしたゼロの行動が新たなる復讐を呼び……と、復讐の連鎖はもうどうしようも無いのか?という所で、まだまだネガティブ要素は続きます。

 三つ目は、復讐心絡みで、スザクがユフィの復讐のために戦う決意をしたこと。

 「ルルーシュ、君は、殺したいと思うほど憎い人がいるかい?」

 皆のいる東京の空で憎しみのために人を殺すと宣言するスザク。「皆」と前置きしている辺りに、ここにも日常からの離脱、修羅の道への参入が見て取れます。スザクの行動を喚起したのは、V.V.(ブイツー)なる新キャラによる、秘匿の暴露。マオの強制秘匿暴露の能力に象徴されていたように、この作品ではシャーリーにネット上で黒の騎士団を応援していたことを打ち明けるリヴァルのように自立意志での秘匿の告白が是的に描かれ、外部からの強制秘匿暴露は否的に描かれます。ゆえに、V.V.は作中的に敵キャラ的な印象。というかコードギアスメルマガの第23号で、第23話ではこれまで姿だけ出てたけど喋るのは初めての新キャラが出ることが伝えられており、その情報から判断すると、V.V.は「神の島」の回でワンカットだけ入った遺跡の力関係の少年の可能性が高く、かつ前回でC・C(シーツー)が「ヤツ」と呼び、ブリタニア皇帝が「あやつ」と呼んでた存在の可能性が高いです。つまり、ルルーシュのギアスを暴走させた張本人。ストレートに敵キャラだったら、ここにきてラスボス登場なんですが、さてはて。

 四つ目は、ゼロという自分が作りあげた偶像に埋没したまま、どこかでただのルルーシュに戻りたがってるような自立意志を押し殺して、

 「そのために心が邪魔になるならば消し去ってしまえばいい、そうだ、俺はもう進むしか無い、だから……」

 と、ただのルルーシュでいられた日常から、自分の自立意志(心)と乖離してゼロとして修羅の道に落ちていくルルーシュ。

 「王の力はお前を孤独にする」

 の第01話からの暗示よろしく、孤独に落ちていきますが、そこに連れ添うは、

 「契約したろ、お前の側にいると、私だけは……」

 という共犯者C・C(シーツー)のみ。ギアスが効かないキャラがルルーシュの救いになるという前回の予想が当たってる感もありますが、これは、二人でつがいになりながら落ちていく感じで、あまり作中でも肯定的な場面では無い感じ(ちなみに、この台詞でルルーシュを抱きしめるC・Cの絵には何らかの母性的なものを感じてとることができますが、今回C・Cがマリアンヌの名前をあげていたことから、C・Cが共有(あるいは交信)してる人格にはルルーシュの母マリアンヌが含まれてることが推測でき、第01話のC・Cの「見つけた……私の……」の台詞に対する伏線回収になってるものと思われます)。

 

 世界は差別感情に支配され、復讐心が交錯し、自立意志は蹂躙され、優しかった側面にはもう誰も戻れないのか……という所で、作中最後の逆転カード4枚。

●生徒会の皆をあんじるカレン

 「生徒会の皆、逃げてくれてるといいけど」(カレン)

 ブリタニア人への差別感情キャラから物語に入ったカレンが、ブリタニア人である皆がいる生徒会の無事を祈ってる。差別感情に支配されかけてる世界においての、一枚の希望。

●シャーリーが再びルルの名を呼ぶ伏線

 「いい加減ルルって呼べよ、仲直りしてさ」(リヴァル)

 「ルル?私、そう呼んでたの?」(シャーリー)


 ゼロではない、優しい顔をみせていた生徒会のルルとしてのルルーシュを見つけてあげられる存在としてのシャーリー。優しい顔をしていた日常にはもう戻れないかのような現状での、日常の象徴であった少女からの一枚の希望。

●もう一度開かれる学園祭

 「ほら、ミレイさんが中断した学園祭、もう一度やるんだって、言ってましたよね」(ナナリー)

 差別が、復讐心が無化され、誰しも優しい顔の側面を見せていた夢のような空間だった学園祭。台無しになったあの学園祭を、もう一度やろうとミレイがまだ諦めていない。今話の伏線より、最終戦は十中八九アッシュフォード学園が巻き込まれます。そんな忍び寄る作中の負の要素という状況の中、作中是の象徴、生徒会からの一枚の希望。

●今わの際に自立意志でギアスを打ち破るユフィ

 「違う、ダメ、違う、そんなこと考えちゃいけない」(ユフィ)

 「日本人」としてではなく、ただの「スザク」という個人を見ることで、ユフィが作中で初めてギアスを打ち破ります。反ブリタニア視点からの日本人の象徴としてのスザクではなく、最後に、ただの「スザク」として、ユフィがスザクの二側面から本当のスザクを同定。自立意志を蹂躙する存在への反逆。自立意志が蹂躙され得る世界での一枚の希望。

 このシーンにて、『反逆のルルーシュ』というタイトルは、単純に大国家にルルーシュが反逆するという意味なのではなく、自立意志を蹂躙する存在に対して、一人の人間が「個」として(二面性/多面性の中から)自分をアイデンティファイして自立意志を掲げて「反逆」していく物語という意味でついたタイトルだったのだと理解。「チャンピオンRED」に載った谷口監督の、「叶えたい願いがあるなら、戦って勝ち取れ(概意)」というメッセージにもだいたい合致します。現時点では、命と引き替えに自立意志を蹂躙するギアスに反逆してみせたユフィのみが、反逆のユフィです。果たして、ルルーシュは本当の自立意志とは乖離しながらゼロとして進んでいくしかないラスト3の現状から、真の意味での「反逆」を決めて『反逆のルルーシュ』となることができるのか?という所で、最終章は夏放映。心して、待ちます。

 ◇

 一応、コードギアス感想だけ読みに来てくれてるお客様に一区切りのご挨拶。これまでご愛顧ありがとうございました。夏までにもコードギアス関係、たとえば『ナイトメア・オブ・ナナリー』なんかは単行本が出たら購入して感想を書いてアップしようと思ってますので、ちょくちょく見に来てくれると嬉しいです。当ブログの、他の感想記事もヨロシクしてくれたら嬉しいです<(_ _)>。そして、日参してくれてる方々は、これからも引き続きご愛顧願えれば幸いです<(_ _)>。



◇この感想記事はトラックバックセンターの役割も兼ねています。今話の感想(レビュー、考察、etc、関係する記事なら基本的になんでもOKです)をお書きになった方がいらっしゃいましたら、報告義務とかありませんので、気楽にこの記事にトラックバックして頂けたら幸いです。後日僕の方からも返させて頂きます。色んな感想を読みたい人のための一つのインデックスみたくできたら嬉しいと思います。ご協力頂ければ幸いです。

 それでは!

コードギアス反逆のルルーシュ公式コミックアンソロジー Queen―For Boys (1) (角川コミックス・エース 179-1)

コードギアス反逆のルルーシュ公式コミックアンソロジー Knight―For Girls (1) (あすかコミックスDX)

前回stage22「血染めのユフィ」の感想へ
次回stage24「崩落のステージ」&stage25「ゼロ」の感想へ
「コードギアス 反逆のルルーシュ」感想インデックスへ