
ネカネ姉さんは可愛いな。
前々回の千雨、前回のエヴァに続き、今回登場したメルディアナ校長なる人物も「楽しい今」に生きることもできるのに、それでも「過酷な過去」と向き合うのか?という問いかけをネギに発しておりましたが、ネギの答えは勿論YES。
この「楽しい今」の象徴の、ネギの素性や過去を知らない3-Aの面々と、ネギが「過酷な過去」に向かってることを知っている魔法バレ組の面々とか同じ場所に集まってるシチェーションが面白いです。アーニャが正確にはネギが5歳から10歳までの故郷だという旨の発言をするんだけど、それを聞いてネギの過去を知ってる組は5歳まで暮らしていた村は悲劇に見舞われたんだと沈痛な顔をして、知らない組は委員長を筆頭にそうなの?程度のリアクションしか返せないという。
まだ魔法バレしてない組で、今回のウェールズ編に入る前から色々夏休み編を通して仕込まれていたのは委員長と裕奈のような気が個人的にはしてるんですが、今話では委員長にも結構重要にスポットが当たっていて、何か色々期待させられる展開に。今回のウェールズ編は、これまでの仕込みから見ると、楽しい今から悲劇的な過去へと遡っていくお話になると思うんですが、そういう構図ゆえに、これまでネギ(同郷のアーニャも)、アスナ、刹那、エヴァ、(あと夏休み編前に退場したけど超鈴音)が、悲劇的な過去を持っている組としてクローズアップされてきたワケですよ。で、そういう観点からすると委員長もネギま!作中のキャラでは珍しく生まれてこなかった弟っていう悲劇的な過去を持ってるんだよなぁ(まだ物語初期のハーレム漫画テイストの頃に挿入されたこのエピソードは当時のテイストとのコントラストで非常に過酷で重いなぁと思った記憶があります)。それゆえにネギや明日菜にエンパシーを感じてあげられるポジションにいるので、委員長に魔法バレして、委員長がネギや明日菜の悲劇的な過去のことを知ったら?というのは予想妄想を膨らませて期待したくなるシチェーションです。
一方でもう一人に裕奈をあげるのは、こっちは逆に本当は一番魔法世界の住人になる素地があるのに、悲劇的な過去とか、非日常とかから、一番遠ざけられている存在として、一つ物語上の役割を担ってるんじゃないかという感じで。エヴァ様が、ネギに、刹那に、最近ではアスナに、踏み出すか?/踏み出さないか?という選択をよく迫るキャラで、前回ラストの語りより、それでも踏み出せ!って言ってるようなキャラなんだけど、逆に裕奈回りは「踏み出さない」ように保護されている感じ。お母さんが死んでいるという普通に捉えたら悲劇的な過去も、そこはかとなく明るく前向きなテイストで描かれていますし、明石教授はあくまで裕奈は踏み出さないように温かく保護している感じ。楽しい今じゃダメなのか、過酷な過去へ向かう必要があるのか?と、エヴァ様が、この前の千雨が、今回は校長が問いかけていた問いですが、それらにネギは過酷な過去へ向かうと返答するんだけど、それだけが是ではない。楽しい今にいることにも価値があると、そういうのを体現していくキャラに裕奈はなるんじゃないかなぁというのが個人的な感想。十中八九、過酷な過去への旅路に向かったメンバー(特にネギ、アスナ)の救済に一役買うのは、楽しい今組の3-Aのメンバーの役割だと思うので。
そうして、ネカネ姉さんとの再会。ネギの幼少時代の思い出の場所巡りと楽しい時間が描写された後で、引きではスタンおじいちゃんを筆頭に石化したネギの故郷の人々とネギが体面する場面が描かれ、悲劇的な過去へ遡っていくお話の幕が開いた所でウェールズ編開始。意外と、テイスト変えて重いシリーズになるのかもしれないですね。
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