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 何号ぶり?何週間ぶり?という感想ですが、(読むの自体が)週遅れになったりしつつも、コツコツと全作品読み続けておりました。では、久々に感想ー。
●MUDDY(マディ)

 科学関係の偉人伝を読むと必ず載ってるニュートンの話とか、1000回失敗しても、それらは全て1001回目の成功のためのデータに過ぎない的な科学者の矜持。そういうのを理解してくれない研究所の面々からクレイがハブにされて(クレイもそんなに失敗を成功哲学としてわりきってはない感じでしたけど)……という冒頭は中々感情移入できるものがありました。でも、これは僕が昔研究者だったからの感情移入であって、1001回目の成功的にマディが生まれた!という感動を一般ジャンプ読者が共有できるのかは微妙。科学者主人公モノは好きなんですが、「グラナダ」とかも僕は好きだったけど早くに打ち切られたんだよなぁ。あんまり、科学者マインドは描いてもジャンプでは支持が得られないのかも。

 巨大化する無垢な人工生命体マディというのを主要キャラにそえたのは、なんかジャンプ漫画というよりも、ディズニーとかにありそうな設定だと思いました。ピノキオ系列で(ピノキオは巨大化しないけど)、人外の生命体との心の交流物語と捉えれば結構温かく読めるかも。いずれにしろ、刺激優先のジャンプ漫画では古き時代の児童文学的な異色な存在という印象の第一話でした。

●ONE PIECE

 他力で夢を叶えるモリアVS自力で夢をつかみ取るルフィ、自力の勝利で決着、みたいな感じでしょうか。どんだけ借り物の力でパワーアップしても、それは二流どまり。ルフィが影でパワーアップした時はどうなることかと思いましたが、結局純粋な仲間パワーでオーズを倒し(あの回のパーティプレイはかなり良かった)、最後はタイマンの自力でモリアをぶっ飛ばすという形で決着がついて良かった。

 でも、モリアも昔は自力でちゃんとやってたのに、新世界の実力に見合わず夢やぶれた後にこういう他力志向に至ったっぽいのが示唆されてるのが、地味に切ない。なんか、このモリア編は、ワールドカップに出てみたものの最高峰の世界に実力が及ばず、また国内のJ1、J2辺りに戻ってきて、自分の能力を相対的に誇示できる快感に浸ってたのがモリア、そんな例を聞いても迷わず世界一を目指すのみなのがルフィ、みたいでわりとリアルだった。

 少年漫画的にはルフィが正しいのですけど、NO1に辿り着く過程で脱落した大多数である所の大人読者の代弁者として、モリアはあとでイイ奴化して再登場したりしないかなぁ。J1、J2でもプレイする意義はあるみたいな感じで。

●BLEACH

 日番谷メインの劇場版販促と思われる日番谷メイン読切。いわゆる久保さんポエムな一作。ポエミカル要素は大人になればなるほどバカにしがちですが、多感な十代に聞くときっと感じるものがあったりすると思うので、それはそれで良いのです。

 天才日番谷は、むしろ凡才ゆえに苦悩してたルキアとかと対照させて描くと面白いと思うんですけど、日番谷くんが虚圏に来るのはまだなんでしょうか。雛森、藍染関係の因縁も含めて、日番谷が来ないとBLEACHっていう作品は終われないんですが、まだまだ、アランカル勢とソウル・ソサエティ勢とのバトルバトルで数年やるのかなぁ。まあ、マユリさんと眼鏡のマッドサイエンティスト対決とか面白かったですけど。

●サイレン

 絶賛してます。今季新連載では個人的に文句なく一番面白い。もともと「みえるひと」で岩代俊明先生のファンだったというのもあるけど、まさか「漂流教室」を現代風にライト化、燃え(萌え)化したとでも言うような作品で来るとは思わなかった。「ロスト」とかの流行を取り入れてる感もあるのかな。とにかく、そういった異世界/異シチェーションに巻き込まれた一般人のサバイバルというタイプのお話を、ほどよくジャンプチックに加工してやってるのがとても好感。

 また、第一話が秀逸だった。通常だったら通常世界の方が「帰るべき日常」として機能するはずなのに、第一話では通常世界の方の厭世観が延々と綴られて、雨宮さんなんかは、むしろ通常世界の方に居場所がないという過酷さ。どこにも居場所がなく諦観してるかのような雨宮さんと、それを打破するノリというか勢いというかを持った主人公という組み合わせ。これは今一番の注目作。

●ぼくのわたしの勇者学

 何故にP2!が打ち切られてこれが残ってるかと思ってたけど、最近普通にギャグ漫画として面白くなってきた。視点キャラに一応ある程度常識がある盾を持ってきて、そこから見える回りの面々の逸脱という構図に定着してから面白くなってきた印象。火野木さんが、わりと普通に好きなキャラになってます。

●初恋限定。

 これも、頭のリソースをあんまり使わずに読めてほどよく楽しめる最近楽しみにしてる漫画。また、河下先生の強引シチェーション造りが顕在で、そこも面白く読んでます。ちょっと前ではあめ玉を口に押し込まれて惚れたとか、今回なら、二人きりシチェーションに持っていくためにサンタさんがカキの食中毒で倒れるとか、往年の「いちご100%」を彷彿とさせる強引なシチェーション造り。強引なエロシチェーション造りは「To LOVE る−とらぶる−」が台頭してきましたが、まだまだ、河下先生も負けてません。

 その辺りを差し引いても、今回の江ノ本さんの話なんかは普通に恋愛漫画していていい感じ。前にシータさんとジャンプに次に必要なのは恋愛モノという話をしていたのを、この漫画が実現してくれた感じ。バリエーションとして、雑誌に一つこういうのが載ってるのはほどよく安心感。

●魔人探偵脳噛ネウロ

 ネウロ完勝ですが、DRをネウロのもとに送ったシックスの意図はネウロにパワーを使わせることと思われるので、そういう意味でだいぶパワーを消費しそうな魔界能力を使ったネウロは、実は一歩追いつめられてる感じ(ハルの謎を食べて回復したパワーも徐々に減ってきていて、だけどシックスと戦うほどには補充できてない描写が最近あった)。

 前に書いたように「純化」のシックスサイドVS「多様性」のネウロサイドという構図に最後はなると思われるので、パワーを削られて単独ではネウロが勝てなくなった所で、笹塚さんと吾代とか、等々力さんと石垣さんのエピソードで顕著に描かれていた「多様性」をもつ人それぞれが、弥子を媒介にして仲間として集まってきて逆転という構成を取るんじゃないだろうか。

●スケットダンス

 内田くんが密かに花瓶の水を取り替えていたのをちゃんと見てる人がいた!が決め手になるのはわりと王道なんですが(「To LOVE る−とらぶる−」の春菜→リト感情もきっかけはこれだった記憶が)、きれいに逆転が決まって良かった。

 つーか、ボッスン達のクラスの奴らイイ奴ら過ぎ。学級崩壊してる昨今の学校のクラスじゃこうはいかないですよ(;´Д`)

●テニスの王子様

 ヤバイ、普通に燃える。テニスをしに行くんじゃなくて、ラストバトルに赴く主人公という図で見ると普通に燃える。

 個人的に心配してるのは、テニスの王子様の最終回は僕は普通に読んでて感動のあまり涙を流すのではないかという点です。それくらい、この漫画が終わるのは惜しい。

 最終戦のスーパーバトルに期待が高まっています。会場が崩壊したりは、もちろんするんですよね?

●To LOVE る−とらぶる−

 沙姫さまにもイイ所があるというお話。だけど、実質は付き人の九条凛、藤崎綾の掘り下げ話。これで、凛と綾も単行本にピンで登場してもおかしくないくらいのキャラになったと思います。お嬢様にお仕えする美少女剣士、うむ、百合の王道。

 ドラマCD買おうかどうか迷ってます。

 ◇

 次号が今年最後の号かな?なんか、今年は早かった印象。今年のジャンプニュースベストとかつけようにも思い浮かばないくらいあっという間だった気が。「斬」とか、もう去年なのが信じられない。

→名塚佳織さんの古手川さんが聴きたい

ドラマCD「ToLOVEる-とらぶる-」

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