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 「マリナ様が言ってたよ、いつか僕たちも宇宙に行けるって」(少年)

 『機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)』の、第12話「教義の果てに」の感想です。
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 断片的に描かれていた、刹那のガンダム信仰のバックにある心情は、特にミスリードとか無く、ストレートな解釈で良かったみたい。

 超幼少期:(たぶんアリーに)刷り込まれた神を盲信して両親を殺害。
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 第1話冒頭:戦場で死の実感を得たことから刷り込まれていた神を否定、新たに、天上から降臨して戦場の悲劇(死)から自分を救ってくれたガンダムに神を見る。
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 CBで活動開始まで:あの日救ってくれたガンダム(神)に今度は自分がなって天上から戦争の悲劇をとめるんだ。
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 CB活動中:俺がガンダムになった。天上から戦場の悲劇をとめられる存在になったんだ(「俺がガンダムだ」発言など)。
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 今回ラスト:ガンダムになったはずなのに、戦場の悲劇を止められなかった。やっぱり俺、ガンダムになれてない。

 ソレスタルビーイング的なだけでは戦場の悲劇を止めることはできないという危うさはずっとCBサイドに付随して描かれてましたが、今回、やっぱり刹那は天上に上がったつもりでいたけど悲劇は止められなかったと、刹那落下。地上にいてもダメだったけど、ガンダム信仰一本でも、ダメだった。

 たぶん刹那はまだ本当の意味で天上へと上がってないということなんでしょうね。アザディスタンの町の少年に「宇宙に行ったことがあるのか?」と聞かれて、とまどいながら「ああ」とは答えてたけど、まだただ天上(宇宙)に行ったことがあるだけという状態で、飛空艇で天上をきちんと駆るレベルには達してないと。

 そして、現在は地べたで這いつくばってるマリナさんも実は天上を志向していることが明らかになって(「マリナ様が言ってたよ、いつか僕たちも宇宙に行けるって」(少年))、やっぱり、オープニングにある通り、本当の意味で天空へと昇っていけるのは、エクシアとマリナさんが合体した時、という暗示。

 何もできなくて下を向いて泣き崩れていたマリナさんが、シーリンに激を飛ばされて、涙を流しながらも意志を見せて上を向くシーンでエンディングテーマが……というのが非常に良かった。マリナさん、今はもう本当に何もできてないダメダメっ娘なんですが、問答無用で武力介入というソレスタルビーイングの天上型戦略で上手く行かない部分を補うのは、現実に否定されながらも綺麗事的にマリナさんが志向している対話による解決・政治的解決といった部分になっていくのだと思うので(そこに持っていきたくて、SEEDでは薄めていた政治要素なんかを序盤からちょくちょく入れているんじゃないかと)。そう言う意味で、「私にしかできないから」「私にできることがあるのなら」といったマリナさんのキー台詞は、今は結局何もできてないじゃんとネガティブに映ってるけど、最終的には反転して超重要な役割をマリナさんは担うはず。

「人呼んで、グラハムスペシャル!」(グラハム・エーカー)

 バカだこの人(;´Д`)。グラハム兄さんVSロックオン兄さんは、作中きっての変人VS常識人で面白かった。テンション高いグラハムにちょっと引いてるロックオン兄さんが可愛かった。真面目な話、グラハムは「お前を倒すのは俺だからな」パターンで最後はガンダムの地上志向止揚組に加勢する気がする。明らかに、敵対してるのは愛情の裏返しな感じのお兄さんなんで。
 なんかクルクル回すヤツでカスタムフラッグがデュナメスの弾道を防御する所とか、アクションも見応えがあった。

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機動戦士ガンダム00 3
機動戦士ガンダム00 2

機動戦士ガンダム00 (1)

→前回:第11話「アレルヤ」の感想へ
→次回:ガンダムOO私的観賞メモその2
→次回:第13話「聖者の帰還」の感想へ
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