
OAD付限定版3巻刊行が告知ということで、アニメ第3期が決定。赤松先生の日記で先に発表になってたんですね。遅れて今日読みましたが、赤松先生が概意で書いている通り、僕もツバサのOAD3巻で実感したんですが、新規顧客へのフロントエンドとしての性質をほぼ考慮せずに、元からのファンへ向けてのバックエンドに特化して濃い原作準拠のアニメを届けるというのは、元からのファンの顧客満足度的に大変豊かで、最近出てきたビジネスモデルでは非常にいい幸せスパイラルなモデルだと思ってます。
●本編感想
今回の千雨で描かれたのは母性だよなぁ。もとから明日菜がネギに対してお姉ちゃん的お母さん的なポジションで、今は千雨がそれを代替してる訳ですが、傍観者から自分で決断が迫られる当事者になり、自分がネギの決断を促した以上自分は信じて待つのが筋……と、千雨らしい理論的な思考経路で一旦収束してから、明日菜やお姉さんになんて言えばいい……と思考が乱れ始めて、最終的にはネギはまだ10歳なのに……という所に行き着いて、組み立てた理屈も何もかも吹っ飛ばして短剣を手に取ってしまうという流れは、理性や理屈を超越した母性みたいな本能的な部分を感じさせる描写でした。
今回傍観者という言葉を明確に使っていましたが、千雨は直接物語には干渉しないで展開を眺めているという、神の視点にいる劇外の読者に近い存在だったんですが、物語を追うごとに劇中ではそういった傍観者から当事者になっていくという風にお話が進んでいます。それと付随して、劇外の読者も千雨と一緒に今回の葛藤を共有できた感じ。最近読者を物語の中に引っ張り込む技法について色々考えているんですが、一つの技術を見せられた感じです。まあ、僕は大人読者だから保護者的な千雨の視点から物語に入り込んでるだけで、一般の少年読者は普通にネギに感情移入して読んでるかもな訳ですが。
引きは来るべきフェイトとの決戦を予感させる感じでイイ感じ。京都編でエヴァさまがフェイトを圧倒してるので、エヴァさまの系譜を継いだネギが再びVSフェイトという構図になるというのは燃えます。
魔法先生ネギま! 22巻 限定版
→前回の感想へ/次回の感想へ
→クーネギ推奨!ネギと結婚するのは古菲説・まとめへ
→「魔法先生ネギま!」マガジン感想のインデックスへ
→『魔法先生ネギま!』/コミックス感想のインデックスへ