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今話の、
「おれはおれの願いを叶えるために行く その報いは……すべてこの身で受ける」(真・小狼)
の部分は、「東京編」ラストで写身サクラが他の生命を犠牲にして対価の卵を手にした時の、
「……わたしはこれからも 誰かを傷付け何かを奪う…自分勝手な理由で きっとその報いを受ける わたしがそうしたように……」(写身サクラ)
と対になる台詞。
その時の写身サクラの台詞には、こう続きます。
「でも…それでも…取り戻したいの 貴方の無くした心を …小狼君」(写身サクラ)
あの時、他の生命を犠牲にしても、その報いを受けると覚悟した上でも、サクラは小狼という願いを求めた。今、消えてゆく玖楼国の住人の生命を犠牲にしても、その報いを受けると覚悟した上でも、小狼はサクラという願いを求めた、という構図。
何かを願うということは、何かを失うということ。「XXXHOLiC」の方で「対価」という言葉でずっと強調されていた作中原理です。
そして、その対価の原理から言うなら、生命を奪ったのなら自らの生命も差し出さなければならないという理屈が一つ通るんですが、そのテーゼは実際にファイを殺した(と思ってた)ゆえに対等に自分も死ぬべきだと考えていたユゥイ(現在のファイ)がその死にたがりを脱却する過程を描いた「セレス国編」終了までの物語で、既に決着しています。
つまりは、名話Chapitre.152「四つの対価」やChapitre.166「閉じた世界」、そして「XXXHOLiC」で蜘蛛の巣のエピソードのラストの四月一日と百目鬼の「半分ずつだな」で描かれた、重い対価も信じられる仲間と分割して背負うという決着。
なので、今回もあの時ファイの対価を四人で分割して背負ったように、真・小狼の業を、四人で分割して背負いながら、ただ一つの願いに向けて四人は進みます。長い物語の末に、それだけの関係性が四人に出来上がっているのがカッコいい。
そして、そんなそれでも叶えたい真・小狼の願いたる真・さくらは、今話の真・小狼の捉えられるまでずっと一緒にいた発言に、「ツバサ TOKYO REVELATIONS最終巻 姫君の視た夢」での『カードキャプターさくら』のさくらを写身サクラが幻視する追加演出なんかから判断するに、やっぱり『カードキャプターさくら』のさくらっぽいです。ちょっと、次週までに『カードキャプターさくら』全部読み直しておこうなんて思ったり。


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第三のさくらがいるっていうことなんでしょうか?
正確には第一?