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 神回を目撃してしまったので、ネタバレで軽く感想メモです。
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・前回の感想メモで書いた通り、マクロスフロンティアで作中是というか、カタルシスポイントとして描かれているのは、第5話のシェリル曰く「そうせざるを得ないに決まってる」という、「飛ぶ」「歌う」「宇宙に出る」といった人間の根元的な飛翔衝動のようなもの。
・で、逆に作中否というか、カタルシスを妨害する障壁として、よく作中にはそういった飛翔衝動を閉じこめる「閉塞空間」が比喩的に描かれる。それがたとえばマクロスフロンティアという閉塞空間そのものだったり(第01話からアルトがそこから出たい、飛んでいきたいと言っている)、シェリルがこれまで歌っていたドーム場の閉塞空間だったり、第03話でアルト、ランカ、シェリルが閉じこめられた閉塞空間だったりする(←つーか、この閉塞空間からアルト、ランカ、シェリルの三人が脱出するという第03話に、マクロスフロンティアの全てっていうか回帰点が詰まっていると言ってもいいと思う)。
・そんな訳で、「飛ぶ」と「歌う」を掲げての「閉塞空間からの脱出・飛翔」が最高にカタルシスな作品なんだけど……
・前回第06話ラストで、閉塞空間だったマクロスフロンティアを破ってマクロス母艦が出撃していくシーン(閉塞空間を壊して「飛ぶ」)と、シェリルの歌(閉塞空間を飛び越える「歌う」)のシーンを重ねてラストシーンにもっていって、それをランカがシェリルの歌声を聞きつつマクロスフロンティアに開いた穴を見つめるカットでエンディングへという時点で既に神がかってたと思っていたんですが……。
・今回、バジュラの母艦という閉塞空間に閉じこめられたルカを救うためにアルトがバルキリーで「飛ぶ」シーンと、シェリルとランカが閉塞空間だったドームから(イメージにしろ)飛翔して宇宙に出て「歌う」シーンとがなんとシンクロ。もう、マジでグっときた。全ての閉塞空間を超えて宇宙でシェリルとランカの「インフィニティ」のツインボーカルが始まった所(「歌う」)はマジで泣いた。
・で、バジュラ母艦内でアルトがピンチになった所で、シェリルとランカの歌声が聞こえてきて、バルキリーのコックピットに亀裂が入る所とか(便宜上か、このシーンではバルキリーのコックピット内も「閉塞空間」としての比喩になっていると思われる)、クライマックスの二人の歌に合わせて、(今回は閉塞空間として比喩されていた)バルキリーが爆発して、生身のアルトが飛び出してくる所とか。閉じこめよう、閉じこめようとするバジュラ母艦に抗うようにシェリルとランカの歌が聞こえてきて、そのパワーを貰ってアルト(とルカ)がその閉塞空間から脱出・飛翔していく所とか。圧倒的な、閉塞空間からの飛翔。そのための、「歌う」と「飛ぶ」。いやー、この比喩を中心とした演出を考えた人、それを見事に表現しきる映像と音楽を創り上げてマッチさせた人、全体としてエンターテイメントに調整しきった人、みんなみんなもの凄いです。
・特に現実生活で個人的に具体的な何かがある訳でもないんですが、こう、視ていて僕も閉塞した場所から飛び出して、飛びたい、歌いたい、飛翔したいという気持ちになりましたよ。簡単に言えば「僕も頑張ろう」という気持ちというか。
・いやー、イイものを視させてもらった!

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