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 「でも、あの子達は何より心が近いの」(壱原侑子)

 『XXXHOLiC(ホリック)』の最新第13巻のネタバレ感想です。
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 わりとシンプルな小羽ちゃんの救済劇だったので、今回は簡単に。

 『XXXHOLiC』の特徴である、世界云々という大きいお話(飛王の目的だとか、次元がどうこうといったお話だとか)も、人間対人間の「関係性(ツバサ&XXXHOLiCの冒頭からのキーワードですね)」にまつわる小さいお話と繋がっているというのが色濃く描かれていて満足でした。

 ここで、四月一日が小羽ちゃんを救ったということが、後で世界云々の大きいお話にも影響してくるんでしょうね。

 そして、『XXXHOLiC』に今まで沢山出てきた、中毒者という方でのホリックキャラ(ネット中毒お姉さんとか嘘つきお姉さんとかetc)の(おそらく)作中最後の代表としてネガティブに描かれていたのが小羽ちゃんのお母さんな訳なんですが、これまでのホリックキャラが対価の原理を崩した自我肥大キャラとして因果応報な感じで破滅していったのに対して、彼女にだけは小羽ちゃんが対価を差し出してまでの救済措置が描かれました。これは結構大きいと思います。

 たぶん、親と子の物語を描いているからだと思うんですよね。

 ツバサの方の毎週感想の方では触れていますが、ツバサの方がクライマックスで『カードキャプターさくら』の続編としてリンクして、「親と子」の物語に入っているのと、「XXXHOLiC」の方でこの小羽編で「親と子」の物語を描いたのは、偶然ではなく作り手の意図した平行描写という側面を強く感じます。

 そこにきて、

 「でも、あの子達は何より心が近いの」(壱原侑子)

 の台詞でしょう。

 単純にアヤカシ視として四月一日と小羽が近いだけじゃなくて、「母親のために対価を払う心」が近いんだと僕は思ってるんですよね。つまり、四月一日が記憶を対価に差しだして守ったのは自分のお母さん関係で、それが、ここまでリンクした以上どれかのさくらなんだと予想しております。

 CCさくらちゃんか、真・さくらちゃんか、写身サクラちゃんが、四月一日のお母さん。真・さくらちゃんか写身サクラちゃんだった場合時間超越展開が必要ですが、既にツバサの方は時間超越展開にほとんど入ってますし、今回は「XXXHOLiC」の方でも「時空が崩れてきてるんだな」のモコナの場面が、ちょうど四月一日の記憶、対価の場面にかかるように意味深に配置されてますし。

 CCさくらちゃんだった場合は、四月一日は真・小狼と兄弟、真・さくらだった場合は、真・小狼の子どもって感じなんじゃないかなぁ。小狼と四月一日という二人の主人公による、時空を超えたお母さん救済ミッションがツバサ&XXXHOLiCだったら熱いなと思ってるんですけど。

XXXHOLiC 13 (13) (KCデラックス)

初回限定版 「XXXHOLiC」 13巻

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