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主人公コンビVS新妻エイジっていう構図になってきて面白くなってきたんですが、前回が新妻エイジのターンだったとしたら、今回は主人公sの、特にシュージンのターンだったのだと思うのですよ。
新妻エイジとシュージンが、持ち込みの回で服部さんが語っていた、天才型と分析型にそれぞれ当てはまるというのは勿論なんですが、このライバルの間にはもう一つ軸があって、新妻エイジが漫画ばっかり描いてる一点突破タイプなのに対して、シュージンは漫画以外の現実生活からもアイデアをもらうタイプだということ。
だから、新妻エイジは賞受賞時のコメントに、回りが遊んでいる間漫画ばっかり描いていた甲斐がありましたということを言っていて(つまり漫画ばかり描いていて現実経験が薄い)、シュージンは学業の成績を落としたという現実生活の経験を糧に、ランク付け云々という『1億分の』を閃いた(漫画だけじゃなく現実経験から糧を得ている)という。
この、現実経験は薄いけど漫画没入の一点突破の天才型の新妻エイジVS現実に色んな経験を積みながら(作中で代表として描かれているのは恋愛沙汰や親との問題:新妻エイジは恋愛関係はまだ不明なれど、親は既に漫画に理解を示していて、というか甘やかしタイプの親っぽくて、ここでも現実の親問題を克服しているシュージンよりも現実経験が弱く設定されている)それを糧に物語を作っていく分析型のシュージン……というのが、この漫画の見所だと思うのでした。
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あと、シュージンのボツノート、ボツネームの量にサイコーが驚くという場面が結構ピクリときました。サイコーが読者視点でシュージンこんなにノートに書いてるんだというのに驚く構図になってますが、クリエイターは勿論、学者関係、ビジネス関係なんかでも、一線の人にとってはこれすごく当たり前のことですよね。僕も1日数ページは普通で、多い時は10ページとかいつもアイデアノートに書きまくってるということを言うと驚かれることがあるんですが、膨大なインプット→頭の中でインプットした既存を醸造→何かのきっかけでカチリとインプットした既存が結合する(リラックスして寝てる時、特に明け方に多いというのも定説)→複合化してアイデア表出、沸き出るままに書き留める……というのは、アイデア勝負の商売やってる人の間では常識の習慣だったりします。
この辺りの仕組みは、クリエイター、学者関係、ビジネス関係、etc...全てにおいて、これまた知ってる人は絶対に知っているという古典ですが、ジェームス・W・ヤングのこの本がお勧めなんでやる気ある人はマジで読んで欲しいと思います。

アイデアのつくり方
1時間ほどで読めて、その後の人生を照らしてくれたという僕の恩書です。超お勧め。
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