例によって、身内用に軽く箇条書きでメモ感想をば。
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29日

・朝一で高速バスで上京。お昼過ぎに到着し、まずは夜に観る予定の『劇場版空の境界第六章 忘却録音』のチケットを押さえる。整理券番号は10番、これは、余裕で観られそうだぜ、とテンションを上げる。
・コミケ会場に移動して、WAVEさんのスペースにお邪魔するも、スペースを出払ってらしてMORRIGANさんにはご挨拶できず。ここだけ今回の旅で残念。
・[est]はゲットして、現在聴きながらオフレポ書いてるんですが、相変わらず素晴らしい。そして、曲+イメージ作品+イラストという作品なんですが、イラスト:霧生さんの式、イメージ作品:「空の境界」のトラック11「sixth Magic -unfinished Moon-」は楽曲:Morriganさん、ボーカル:片霧烈火さんですよ。あ、ありえない。一緒に名前が並んでいる霧生さんは僕が知ってる霧生さんじゃなくて、「霧生Mark:2」とかなんじゃないかと一瞬思ったけど、絵の制作過程をオンタイムで見ている僕としてはやっぱりあの霧生さんでしかあり得ず、本当すごいバトンを託して頂いたなぁと、感動しきりに。
ムーさんとあゆみんさんとも夏以来でコスプレ広場でお会いしてちょっとだけ話す。「バリハケン」のコスプレしてる人いましたよ!とかテンション高めに話すムーさんは、コミケを満喫してる感じでした。で、ムーさんがメイン執筆者という渦巻さんの同人誌「無一文」を頂いてしまいました。今から読ませて頂きます。蒼蒼オフでYukimiさんからも渡されそうになったりと(あの二人仲いいな!)、プッシュされまくりの一冊です。楽しみ。
・会場を後にして、logさんとちょっとお茶。計画を立ててしっかりといいものを創作していくタイプと、その時の思いつき、閃きを爆発力で一気に仕上げてしまっていいもの作るタイプの創作者とがいて、僕とlogさんは後者のタイプじゃないかとか、そんな話をする(ちなみに僕は霧生さんも後者タイプだと思ってる)。新しい創作活動の展開予定を聞いたり、それに対する簡単なアドバイスをさせて頂いたり。しかし、そういった今後の展望とか計画を煮詰める時間も、さっき書いた、「でも僕らは思いつきが優先する」というテーゼで、全て無に帰す可能性があるという実に意義深い対談でした。その後はロフトを案内してもらい次の日のコミケサークル参加で使う、値札を立てかけるヤツなんかを購入。同人歴が長いlogさんはこういうのに詳しくて助かる。あと、logさんからもlogさん作のリボーン同人誌を頂戴したり。こ、今回の旅は貰いまくりでなんか申し訳ないっス。
・一旦お別れして、泊めて貰う大学時代の友人の家に荷物を置きに移動。何度か書いたことがある、根源を追いすぎるあまり哲学を志し、脳医学を志し、今では役者を目指してるというS原君です。S原君が自分と同じだと思うのは、かなり社会一般のヨシとされてることよりは自分の本然を追って生きているという所なんですが、今回感動したのは、S原君は今度貰った役が「貧乏臭い親父の役」なんだけど、先生から、君は弱者を演じた時に光るものがあると言われた、と。だけど、自分もそう思ってる。輝かしい正義の主役よりは、自分の本然はそういう役にある、と。だから最高の「貧乏臭い親父の役」を演じるんだ、と。こーいう所がS原君はカッコいいんだよなー。
どろぼうは悪いことと言うけれど、でも自分が本当にやりたいこと、自分の本質はどろぼうなんだって話は感動するよねーと言われたので(原典失念したけど、たぶんシェイクスピア?)、僕は当然『Fate/Zero』〜『Fate/stay night』の言峰綺麗を思い出し、だよなー、例え悪でも、それが自分の本質だったらしょうがないよなー、とか言って、そういうことを話す。これ、悪行をしろってことじゃなくて、社会や世の中が要求する「良いこと」と、自分の魂が命じている自分の本質は別って話ね。僕とS原君は後者の方をとりがちな二人なのだった。
・そして、一旦離れて、再度logさんと合流して『劇場版空の境界第六章 忘却録音』へ。今回の上京のメインイベントです。鮮花!鮮花!今回はパンフも買ったよ!
「(ネタバレ)今回は原作とかなり内容が違うという超変化球。事件の真相がそもそも違っています。ただ、鮮花が幹也を愛した忘却の彼方の記憶にフォーカスがあたっていてそこから逆算して作った感じで、冒頭の幼鮮花&幹也のシーンからもう感動して泣きそうに。そして、相変わらず、ちょ、原作とか関係無いバトルシーン凄すぎ!という、鮮花、礼拝堂の椅子の上を全力ダッシュ→「邪魔!」と自分でスカート破り→全力接近の火力全開で妖精のボスを燃き殺すという所がめちゃめちゃ熱かったです
・『五章』の時は、「すごかったですね」「そうスね、すごかったですね」くらいしか会話できないくらい圧倒されてたんだけど、今回は比較的ライトな萌えフィルターがかかってた章ということで、『空の境界』の小ネタ解説(「『未来福音』の静音ちゃん出てきてたりするんだよ!」)とかしながら駅まで歩いてお開きに。logさんありがとうございました。
・夜はお休みモードになりながら、S原君と色々語り。僕が今回旅先の様々の場面でそれとなく伝えていた2009年に来るであろう経済恐慌のお話をしても、「でも、芸術的な力が爆発するのってむしろそういう時代だよね」と、超ポジティブ。彼は安易な楽観主義者ではなく、凄まじい人生経験の末に余計な装飾が全部はぎ取られて、残された自分の本質に従って生きているので、今更社会とか世の中とか外の環境がどうなろうと動じない。まあ、どっちみち自分の本質に従うだけと理解しきっているからそういう言葉が出てくるという人なので、やはり非常に僕と近い。こういう人は、メンタル的に経済恐慌、社会混乱の時代にも強いと思います。

30日

・なんか色々と細かいトラブルがあって、コミケ会場への入場が、僕だいぶ遅れる。
彩芽さんが既に待っていて、お手伝いしたいけど何もすることがなくてしょぼーんな状態で待たせてしまう。
・「とりあえず、搬入されてた新刊全部出しておきました!」「す、すまん、印刷所との都合で全部搬入してもらってるだけで、全部は売らないんで出さなくていいんだ」「しょぼーん」みたいな展開からはじまる。やることないけど精一杯のお手伝いがしたいというエネルギーを無駄に使わせてしまった(;´Д`)。埋め合わせをするように、その後は鬼のように活躍して頂く。いやー、彩芽さんが来てくれて超助かった。
・最初は僕も会場をブラブラして、鮮花本を探したり。とりあえず近くに配置されてたこちらのサークル様のメイド鮮花本を買わせて頂く。あとで見たら、第六章公開直後の鮮花特需であっという間に完売しておられた。は、早めに買っておいて良かった……。
・あとは時系列不動で、来て下さった方々とのお話を覚えてる範囲で。
・相変わらず、ホームページとか見て下さってる方はオリジナルを買いに来て下さって、Fate本はポツポツ僕を知らない人にもスペース需要で買って頂いていた感じという傾向に。
・今回、蒼蒼オフ5の二次会まで一緒だった与力さんに来て頂く。WEB上交流は5年くらいになりますが、はじめてお会いすることに。文章からもっと京極堂みたいな人を想像してたんだけど、めっちゃ温和な感じの人で、WEBはやっぱリアルと印象違うよなーとか思ったら、与力さんからももっと目がギラギラみたいな感じかと思ってたらめっちゃ温和な感じスね!と言われる。やっぱりWEBとリアルで印象変わるのかも。まあ、個人差ありそうですけど。
・リューさんもまた来て下さって、僕が来る度にグラサンカッコいいスね!まじカッコいいスね!と言うからなのか、普段からそうなのか、またグラサン紳士な装いで来て下さる。リューさんをはじめ他の方々もそうなんですが、今回は『夢守教会』第三話の感想を直接会って僕に伝えてくれる人が多数。今回はいつもより感想頂けないなーとか思ってたんですが、その分は直接伝えてくれるつもりだったのか!と好意解釈。第三話の感想は、「ブレインはラスボスじゃないんでしょ?」というものがすごく多いです。ま、まあ来年中には完結させますんで、楽しみにして頂けたらと。読んでくれてる人が一人でもいる限り最後まで書きますので。
RubyGillisさんが来て下さる。こちらも、一度会ってみたかった人と初めて会えて感動。WEBでプリキュア的なコミュニケーションをもう何年も続けているのに、はじめて会うとか感動。前の日の深夜に携帯でこの日記を読んでいたので、
R:「どうも、RubyGillisです」
相:「こじまめ大好きRubyGillisさんですね!??」
R:「!!!」
R:「だ、大好きです」
みたいな会話に。しまった、何か初対面では刺さりすぎるワードを第一声に発してしまったらしい。
日向さんの中の人(樹元オリエさん)に僕も会いたかったっスよー、とか。プリキュアオフやりましょう、とか。そんな話をして過ごす。まじで、来年度プリキュアオールスターズのゲームが進化して対戦可能Verになって出たりしたら(←妄想です)、RubyGillisさんが使う美翔さんVS僕が使う九条ひかりでの最終決戦をやりに対戦オフを開きたい。
ノウライトさんもまた来てくれた。ツインドライヴイルミネーションの撮影秘話を聞いたり、ブシドーの新型について予想したり。ノウライトさんはきっと腰にドライブが二つ付いてる機体だという画期的な案を提出。今年のクリスマスネタでは、僕的にノウライトさんのダブルオーイルミネーションが一番バカなんじゃないかと最高に面白かったので、何か色々ネタを仕込んでいるらしい今後に期待。
『夢守教会』第三話も読んでくれて良かったと言ってくれたので嬉しかった。か、感想書いてやってもいいんだからね!みたいに言ってたんで、べ、別にノウライトさんに感想書いてもらっても嬉しくなんかないんだからね!と受け答えておきました。や、やっぱり書いてくれると嬉しいんだからね!(←ツンデレからデレデレの時代に)
・両となりのサークルさんとも新刊を交換したり。
・サークルカット時点から可愛い絵だなと気になっていた隣のサークルの方が(HP持ってないみたいなんですが)、凛さまオフセット本を無料で配る代わりに、メッセージボードに一言書いてもらうというアクロバットなことをやっていたので、僕も一筆書いて本を頂くことに。メッセージボードには「秋葉様は俺の神」とか、かなりカオスなメッセージで満載になっていたので、僕も「鮮花と結婚したいんですが……」と、したため、「そんなこと僕に言われても」な感じの顔をされながらも無事オフセット凛さま本を頂く。
双翼さんとも恒例となりつつある新刊を交換。指を痛めた窮地から回復期間を取り、怒濤の3日間作成&入稿という離れ業をやってのけていた経緯を知っていたので、炎尾燃というか、なんて絵描き的少年漫画展開をリアルでやってる人なんだろうと思っていたのだけど、さらに驚いたのは、頂いた本が10ページ超えのフルカラーが収録されたカラー本だったことです。ちょ、3日でカラー10ページ弱ってどういうこと?
この人も、本気なのがビシビシ伝わってくる若者で気持ちいい。今後さらに頭角を現してくるでしょう。今年は死ぬほど描いて、描いてイベント出たね。双翼くんお疲れ様。
・そんなこんなでぼちぼちイベント参加も閉幕。次は与力さん、彩芽さんと共に蒼蒼オフへ。相変わらず、全然売れなくて哀しいということもなければ、バカ売れでびっくりということもない、いつも通りなサークル参加でしたね。本を手にとって頂けた方、本当にありがとうございます。
・ゆりかもめで現地へ移動中、ゆりかもめって言うのは乗ってると色んな特徴的な建築物が見えるので、彩芽さんが色々と解説をしてくれるのを聞く。与力さんと一緒に、へぇーとかほーとか言いながら聞く。ホンモノの建築士が見ている視界というのは大変面白く、彩芽さんは言葉でその視界の一部をこっちにも分けてくれるので、大変素晴らしい経験になった。建築の視点から歴史を振り返る話を延々としていたのは、これ何オフ会?って感じでためになった。
燕。さんシータさんが主催する蒼蒼オフの一次会の待ち合わせ時間まで3人でマックでガンダムトークなどをして時間を潰し、いよいよ蒼蒼開始へ。ここで戦闘勇者さんが合流して、WEB上ではずっと面識があった者同士与力さんと相互紹介したんだけど、なんか二人はだいぶ意気投合した感じで、あ、あれ、初対面なんスよね?とか素で聞いてしまった感じに。以後、2次会の途中で僕が帰るまで、与力さんは旅だって行かれることに。ガンダム度数というような指標があるのとして、僕やシータさんは10くらいなのに対して、与力さんや戦闘勇者さんは98くらいなので、もはや高次元領域に踏み込むのも野暮な感じで、放っておいて僕は一次会は主にxaviさんとお話していることに。
・xaviさんのブログのサイドバーにある「にくきゅう」に関してと、いったいxaviさんの内側のどのような衝動が全てを金ピカにさせてしまっていたのかに関しては、ここしばらく時々立ち止まっては僕が考えていた気になる事柄だったので、直接本人からお話が聞けてよかった。いや、結局、金ピカ衝動の源泉はよく分からなかったんだけど。あとはメールマガジンも読んで下さっているということで、イラストでのWEB展開のお話なんかも。とりあえずxaviさんの2009年カレンダーはお勧めです。まじもんのイラストレーターさんですので。僕は全部保存済みです。
・恒例のプレゼント交換は、僕が用意した榛野なな恵さんの短編集『卒業式』はクウラさんへ、
卒業式―榛野なな恵作品集 (クイーンズコミックス)
去年はクウラさんのスプリンガルドを僕が引いたしで、な、なんかクウラさんとは縁があるのか(;´Д`)
そして、僕に回ってきたのは、Yukimiさんの『週刊少年打ち切りジャンプ』。もう、Yukimiさんの手元にも2冊しかないという貴重な本ですという説明が入る中、ただ一つ問題としては、僕は夏に貰って既に持っているので、これで僕も2冊持っているということに。世界の『打ち切りジャンプ』占有率が、僕とYukimiさんの互角の寡占状態ということに。ちょ、作者と互角ってそれどういうこと。
・しかし、一次会から二次会への移動中に、クウラさんが何か「いけないもの」の取引でも持ちかけるように、こっそりと交換交渉を持ちかけてきたので、それに応じることに。まあどちらかというと『週刊少年打ち切りジャンプ』は「いけないもの」に分類されるので、僕もこっそりと対応。クウラさんが持ちかけた条件は、
うみねこのなく頃に Episode1:Legend of the golden witch 2 (ガンガンコミックス)
相:「あ、いいスね。これもプレゼント交換用に用意しておいたんですか?」
クウラ:「いや、さっき本屋で何となく買っただけなんだけど
相:「そ、そうですか……」
という訳で、2巻からというのが微妙だなと内心思いながら、Yukimiさんの『打ち切りジャンプ』はクウラさんがたまたま買っていた『うみねこ』と交換で里子に出されることに。欲してる人の所に届いたんだから、きっとあの打ちジャンも喜んでいるさ……。
・しかし、その後、こっそりとYukimiさんから、
理系クン
理系クン
を渡される。
「ダブリの人に渡っちゃった時用に用意してたんスよ」
フォローも完璧。これから夫にするならYukimiさんです。
・二次会では、2009年はエロテキストの勉強がしたいですという僕に対して、エロマイスターことYukimiさんが色々とアドバイスをくれることに。ちょ、それはYukimiさんが自分の趣味を語ってるだけなんじゃ、とか思いながらも、マイスターの助言に耳を傾ける僕。相羽さんが書きたいものから逆算していこうという話になり、「理想を追う女の子の話が書きたいんです」と色々と概念を説明してみたら、Yukimiさんの頭の中からポンポンと如何にその女の子をエロシーンに持っていくかというアイデアが湯水のように。こ、この男は何かが違う……。一方で燕。さんからは「敢えて言おう、相羽さんは純愛路線でいってほしいと」とも言われ、ど、どうしよう……みたいな感じに。
なんで僕の書くお話の主人公が全部「理想を追う女の子」、抱いてしまった空想に近い理想を、だけど自分の本質だと理解してしまったから揺れながらも追う話なのかっていうのは自分の中ではかなり煮詰めきって決まっていたので、それを少しだけ説明してみた所、燕。さんから「それが相羽さんのバイオレンスでエロスだ!」と言われたのは最高の褒め言葉。燕。さんは人の琴線に触れる術に長けている。あ、あの、今度2009年の経済危機に対しての某社の方策とかこっそり教えて下さい。今後CDSバブルが崩れたとしたら、それ以降、企業や個人がどう舵を取っていけばいいかというのは、2009年の重要なテーマなんで。
・シータさんも、話を聞いてたら「クリエイティブな気持ちになってきた」と言っていたので、シータさんには「ただのシータ」「考察家シータ」「クリエイティブシータ」の三段階の変身があるのですが(他、12段階くらい変身する説や、シータの変身は108まであるぞ説などもある)、2009年は久しぶりにクリエイティブシータが見られるかもしれません。やべー、次回のオフ会ではヘッドフォン付けて打ち込みしながら現れたりとかしたらどうしよう……。
・そんなこんなで、深夜バスの時間になったので僕は一足先に帰らせて頂くことに。皆さんとがっちり握手をして一旦のさようなら。これからの時代は人と人との信頼関係なんで、こういう友だちがいることは本当に嬉しい。みなさん、本当にありがとうございました。
・帰り、深夜バス停留所は帰省ラッシュで混雑して入場制限が。霧生さんにメールで結果報告などしつつ、こうして年末の旅は暮れていったのでした。

31日

・朝、バスが仙台に着くと、回りは一面の雪景色。あまりにも僕が想い描く最終回の風景にピッタリだったので、そのまま資料用の写真を撮り、家についた後は早朝にそのまま『夢守教会』第七話(最終話)の大事な場面を書いてしまう。この場面を12月に公開するために、2009年はあと三話ちゃんと書いてそこまで辿り着きます。
・その後は旅の疲れで爆睡。父上、2日間母上をありがとう。そして、旅先で出会った全ての人に感謝を。2008年お疲れ様でした!