『機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)セカンドシーズン』の視聴ネタバレ感想、第14話「歌が聞こえる」の感想です。
すごい。最終クール開幕話にふさわしい。
マリナ様の「それしかできなくても、それをやろう」という子ども達と歌を歌うという行為が、ダブルオー空間を介して戦闘を停止。ついにマリナ様のターン。最終クールまで待たせただけのことはある。
ファーストシーズン第08話(その時の感想)の刹那・マリナ初対面の時は、自分の回りのミクロな世界でしか考えられない地上人マリナ様を、マクロに思考して変革のための戦いに準じている刹那が見下ろすという構図で、刹那が優勢だったんだけど、ここ最終クール開幕において、見上げるマリナ様達地上人の歌が、天上的な戦う意義を揺さぶられている刹那の戦いを止めるという展開に。マリナ様のミクロが刹那のマクロを今度は圧倒と、あの時とは完全に優勢度が逆転しています。
最初に僕がダブルオー凄いかもと思ったのがファーストシーズン第08話だったのですが、あの時のアンサーがついに返されて嬉しい。マクロ的、天上人的、変革のための戦いという大規模行動だけが正義ではない。それに対する、ミクロ的、地上人的、「傍観せず、自分のできる範囲でやれるだけのことをやる」という小さい行動が時として天上思想をも凌駕する力を発揮する。もう、作品としての解答を見た感じ。散々「傍観者」を否定的に描いてきた作品ですが、だからといって、人間全員が革命家になればいいというものじゃない。できるのは、傍観者からの意識変革と、自分にできることを、自分の場所で、自分なりに精一杯やるということ。
なので、あとはそういう小さい自分の場所での精一杯が集まった時の話ですよね。ファーストシーズン第5話から書いてる「適材適所」という予想される解答も、そこに収斂していくように感じられる。雲斬り、射撃、と刹那やロックオンがそれぞれの場所でそれぞれにできることをやった結果、沙慈とルイスの生命が救われたように。最後は、何らかの生命を守るために、それぞれがそれぞれの場所でやれることをやるという展開しかもはや思い浮かばない。今ならティエリアも加わってくれるし、荒熊さんも相変わらず陣営を越えて協力してくれそう。何より、マリナ様がみている子どもにできる精一杯という「歌う」という行為すら今回作中で意義を提示したように、最後はそれが全人類規模なのだから。
●メモ
・新OPの最初の蝶と共にヒロインが描かれる部分、4人目は誰?アニューに見えるんだけど、まさかここにきてマリーさんを差し置いてヒロインに昇格なのだろうか。今回ライルロックオンとコミュニケーションしてたし、この人もイノベイターから与えられたスパイという役割から、最後は脱却したりするのかも。
・ブシドー専用機マスラオ登場。「そこはかとなくフラッグの面影がある」。この人達は軍の予算で自分の趣味を追求し過ぎ。
・セラヴィーガンダムの中の人登場。ティエリアの俺は人間だ宣言とシンクロというのが熱い。今回リボンズとアリーという自分を戦いに駆り立てた二人の神と対面して、変革のための戦いという選んだと思っていた道も、こいつらに与えられた役割に過ぎなかったのかーという刹那に対して、役割脱却組の先行者として接して欲しい。逆にOP見るとティエリアはもう一揺さぶりされそうなので、刹那がティエリアの支えになる展開もあるか。刹ティエ、ティエ刹ですよ。
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→次回:セカンドシーズン第15話「反抗の凱歌」の感想へ
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