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バクマン。 1 (1) (ジャンプコミックス)  今週のジャンプ分の「バクマン。」、24話「ノートとキャラ」のネタバレ感想です。
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 引き続き、

「既存のランキング(順位)で上位を目指すのを是とするか?VSそういうの関係なく好きなことを描く(する)か?」

 という二つの思想の対立構造と、その止揚過程のマンガだよなと思って「バクマン。」を読んでるのですが、先週までがジャンプ誌上でどうやったらアンケート(ランキング)上位を取れるのかを会議する場面で、グっと「既存のランキング(順位)で上位を目指すのを是とする」の方に作中正義のベクトルを持ってきていたのに(現に今話冒頭は新妻エイジの「一番人気のマンガ家になりまーす」からはじまる)、今話、エイジの子ども時代のノートをきっかけに、グググっと「好きなことを描く」の方にベクトルを大きく揺り戻したのがもの凄く面白かった。

 「アンケートだけの為に描いてたらマンガ終わりです」(新妻エイジ)

 新妻エイジから、今までランキング上位主義の最右翼だったサイコーに、「好きなことを描く」が伝染。子どもの頃夢中で描き続けた、ただ「好きだ」という衝動にサイコーが開眼。ランキングのためにシュージンの本然を曲げて王道バトルマンガ路線に舵を切った回から優勢だった「既存のランキング(順位)で上位を目指すのを是」のターンから、ようやく「好きなものを」のターンに。

 「シュージンだって何か描きたいものはあったはず シュージンの得意な分野は大体分かる……」(サイコー)

 サイコーが開眼するシーンがかつてなくキラキラとした美しい描写で描かれているので、いよいよ、シュージンの本然を曲げず、かつランキング的にも上を目指すというハイブリット作品創作回が始まるのかもな雰囲気です。

 でもまだ話数的に早いかな?

 一回は今度は好きなものに振れすぎてダメな経験も積むのかも(ランキングに振れすぎてダメだった話は既に天使のマンガで描かれている)。

▼メモ
・ちなみに、新妻エイジは今まで「好きなものを」側の代表だったのだけど、今回のサイコーアシスタントイベントで「ランキング」の方にも開眼(ネームや打ち合わせを受け入れるようになった)。逆にサイコーは今まで「ランキング」側の代表だったのだけど、今話で「好きなものを」にも開眼したというように、主人公とライバルキャラが、それぞれお互いの思想を吸収してパワーアップするという、何とも清々しいお話がこの「サイコー、エイジのもとでアシスタントをする編」だったと思うのでした。

バクマン。 1 (1) (ジャンプコミックス)
バクマン。 1 (1) (ジャンプコミックス)

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