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『機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)セカンドシーズン』の視聴ネタバレ感想、第25話(最終回)「再生」の感想です。
良かった。
前回の感想にも書いたのですが、刹那のトランザムバースト、ダブルオー空間が超広域に広がって、イオリア御大の残したギミックのおかげで人類は「対話」によって解り合えました、めでたしめでたしは何か違うなとずっと思っていたのですよ。
ドラえもんに依存し過ぎののび太くんというか、御大と覚醒刹那が対話による平和の導き手を担いすぎている感じだし、何よりダブルオー空間は今作では使い所が良かったのでポジティブなニュアンスでしたけど、エヴァの人類補完計画とかコードギアスの秘匿の無い世界と紙一重のギミックなんで、やはりなんだか気持ち悪いと感じていたので(だから前回、ダブルオー空間の中でも結局アリーをライルが撃った所を僕は絶賛したのです)。
そこで、ラスト2でSFギミック(覚醒刹那のトランザムバースト)による対話による相互理解の可能性を描いておいて、最終回ではさらに翻って、まさかの解り合えないエンド。
良かった。本当に良かった。やっぱり、そう簡単に「解り合えましためでたしめでたし」では数段浅く感じてしまう所だった。
映像演出上は、前回WEB拍手で頂いた、
>今回00の感想で、指輪が2人を繋ぐアイテム=指輪って並べたらOOなんだな、と今更ながら気づきました。
とか、ダブルオー空間発生時はOの輪が二つ並ぶ演出。さらにはツインドライブも「二つ」である点に意味があるなど、ダブルオー(OO)の「O」は「独りの人間」みたいな感じで、それが対話によって二つ並ぶと「OO(対話による相互理解)」、それが「∞(無限大)」の可能性に繋がるよ、みたいな意味だったんだろうと思っているのですが、その奇蹟を見せたのもラスト2まで。
ラスト1、最終回は、ツインドライブも一個はリボンズ、一個は刹那と再び別れてしまって、再びOOはOとOに離ればなれ、最後の殺し合いがはじまってしまう。
このニュータイプ(のような革新存在)同士でも解り合えないっていうのはある意味ガンダムシリーズのテーマでもある訳ですが、本歌取りのようにファーストガンダム概観のオーガンダムに乗るアムロ声の革新存在リボンズと、それと相互理解できず戦うしかないこれまた革新存在刹那。
そこに被さってくる、
「刹那、この手紙をあなたが読むことがなくても」(マリナ・イスマイール)
のナレーション。ここが鳥肌ものだった。
ファーストシーズン最終回の刹那→マリナ様の手紙のアンサーなのに、マリナ様の手紙は刹那に届いていない。
手紙の内容も、最後まで平和路線による解り合いを綴っているマリナ様に対して、今現在武力を用いて戦っている刹那というように、結局マリナ様の平和路線と刹那の武力路線も「解り合い」には到達できていない。
何重の意味でも、人と人とは解り合えないんだなっていうシーン。だから、BGMも悪いリボンズをやっつけろ的なノリのいいモノではなく、切ない感じのマリナ様と子供達の歌になっている。
すごい良かった。やはり、如何にすごいメディア(ダブルオー空間のこと。僕は一種の拡張された通信手段だと解釈しています)が存在しても、人の方が大きく変わらない限り、やっぱりそう簡単に人と人は解り合えない。それは、ケータイにネットと通信手段が発達しても、昔と同じく人と人とが解り合えない現代と似たようなもの。
ただ、そこで絶対解り合えませんという絶望エンドではなく、エピローグでは50話分の物語を通して変化した、解り合いへの「希望」を描いてエンディングにしてるのね。
何か変わった感があるグラハムとか、物語当初は反目していたアレルヤ−ハレルヤ、アレハレ−マリソマ、セカンドシーズンの主軸だった沙慈とルイスの反目→理解カップルとか、色々描かれていましたが、一番のハイライトを、当初は解り合えていなかったマネキン大佐とコーラサワーが結婚したという絵で描いていたのは、それでいいのか!(笑)という感じでした。
全然解り合えていなかったマネキンさんとコーラサワーが結婚するということもある。人間同士は解り合えるかもしれない! 手紙で綴られたマリナ様の解答、「自分の中にある幸せを他者と共有し、その輪を広げていくことが本当の平和に繋がる」はここからはじまっていくんだよ! みたいな。本当にそれでいいのかこの作品(笑)。でもマジで、伝えなかったゆえにバッドエンドになった荒熊さん−アンドレイなんかを鑑みるに、当初から愛してるというのを伝えまくっていたコーラサワーがハッピーエンドっていうのは作中解なんだよな。
そうやって少しずつ変わった登場人物達が同じ方向を向く瞬間は結局描かれなかった訳ですが、そこに降りてくる『2010年劇場版機動戦士ガンダムOO』の文字。構成上「バラバラの視点からはじまった群像が最後に(少しの間だけでも)同じ方向を向く」はこの作品としては外せないと思うので、それは劇場版でやるってことなんじゃないでしょうか。本編は、解り合えないエンド。だけどちょっと希望もある。で十分美しかったんじゃないかと。
水島監督にシリーズ構成の黒田さんをはじめ、スタッフの方々、50話分堪能いたしました。お疲れ様でした。結局細々と書き続けた感想に付き合ってくださったブログ読者の方々もありがとうございました。劇場版もまず見に行くので、そちらの時にでもまたお会いしましょう(^^;。ではでは!
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