さて、どんどんカテゴリが無効化されて混沌としてきた時代背景を受けて、特にコンテンツビジネス(漫画なんかもここに含む)はセグメントに分けていくタイプのマーケティングがしにくくなっていくであろうというのはだいぶ前から僕がささやかに主張している部分でした。

 こんな記事も書いていました↓

セグメンテーションVSファジー

 この現象はもろにメディアの影響を受ける訳ですが、Twitterというメディアが普及しはじめたことで、さらにカテゴリは無効化に向い、個々人の頭の中で色々なものがファジーになってきているように思います。
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 例えば僕のTwitterの画面では、RubyGillisさんの『マーメイドメロディーぴちぴちピッチ』のつぶやきと、民主党の原口一博衆議院議員の真面目な政治のつぶやきが、同じ画面に表示されています。

 従来なら、アニメ(娯楽モード)、政治(真面目モード)みたいにカテゴリ分けして情報を受け取っていた所が、Twitterを使っているとこんな状態なので、僕の頭の中でピッチと政治法案の「境界」が薄れてしまう、という現象が起こってしまいます。良い悪いは置いておいて、現在多くの人達の中でこういうことが起こっているというのは受け止めておく必要があるかと思います。昔の僕の記事で指摘していた「カテゴリの無効化」っていうのは、このような、メディアの変遷にともなう、一人一人の人間の頭の中の変化です。

 そして、これはこちらが傲慢だと捉えれば、アニメに触れるくらいの気軽さで衆議院議員という少数者に接していると言えますし、あちらが謙虚だと捉えれば、アニメの親しみ安さの方に衆議院議員が降りてきてくれた、ということになります。

 つまり、少数者(権威者)の減衰と大衆の隆盛という、少し前に書いた下のような記事群の話にこの話も繋がっていくということです↓

神も作家も先生も死んだかもしれない

ユーザーのユメが壊れても、等身大の広報を

特権的な「作家」が死んだ後のコンテンツ業界を予測してみる

 良いのか悪いのか、衆議院議員に一般人がTwitterで直接返信できる時代になり、漫画では権威雑誌と言える「週刊少年ジャンプ」の作家さんでもうすた京介先生をはじめギャグ漫画家陣がTwitterを始めました。

 『仮面ライダーディケイド』では正史(権威性アリ)とパロディ(二次創作など、従来は大衆側の表現)が入り交じった混沌とした世界が風刺され、なんだか大変な時代になってきました。

 2010年はどうなっていくのでしょうか(^^;

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