相変わらず家事・介護はしんどい1年でした。介護生活5年目の蓄積疲労的なものもあるのか、年内に何度か本当に動けなくなってしまって、関係者各位にご迷惑をおかけする場面も。ただこれだけは自分で決めたことなので、指一本動かせなくても、何とか動かしてトイレ介助だけはやった的になんとかやりきれたとも思います。
また、当社(法人化はしてないですが)も例外なく不況の影響を受けて、仕事的にももちろんしんどさの連続の1年でもありました。ただ、そんな中でも僕個人が行う講座という形で、前々からやるつもりだと言っていた教育関係のビジネスに新しく着手できたのは良かったですし、しんどいながらも前年比で売り上げも伸ばせたのは一応自分を褒めたい所です。受講者の方々から頂いている受講料は貴重な収入源になっております。現在秋講座期間を延長させて頂いている所ですが、次回もありますので、その折りにはご贔屓にして頂けたら嬉しいです。
そういうしんどさの連続の中で、五月頃から絵を描き始めたというのも個人的には今年の大きい出来事です。家事・介護・仕事がしんどいからこそ、逆にこちらを優先するという考えもありました。こっちを先にやって心的パワーが充足されるからこそ、その後のしんどい諸々もなんとかやれるという感じでしょうか。まだまだ下手ながら漫画コピー冊子という形で冬コミで発表できる所まで辿り着けたのは良かったです。小さい一歩かもしれないけれど、これはもしかしたら人生上でも大切な一歩だったかもしれません。
『仮面ライダーディケイド』、『プリキュアオールスターズ』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版(破)』、『ワンピース』のようなプロの本気の仕事に励まされたのも大きかった。もう大きい物語は生まれない時代なのではないかと去年あたりまで思っていたフシがあったので、これらの作品のマスへの訴求力と深さの貫通力とを両立させたようなあり方には純粋に感動しました。
そして、こういう大きい物語を作れるプロ中のプロが、世界に、日本にいてくれるということで安心したりもしました。随分昔、まだジャンプの感想とか書いていた頃に、『ワンピース』は夢を追う姿勢を美しく描くけれど、それは身近な大事な人の尊重と両立しない。だから僕はどちらかというと身近な人を守りたいという所に原点がある『武装錬金』が好きなんだという話を書きました。今でも僕本人は『武装錬金』的な方にいる気がするけれど、一方で凄い人達がワンピースとかを作ってくれている、それはありがたいことだと心の底から思えるようになったのもちょっとした考え方の転機でした。
また、ディケイドやプリキュアオールスターズのメッセージに打たれたのは、昔真剣に見ていた作品は死んでない、今、力を貸してくれるというものです。自分が見てきたもろもろのフィクションにも当然あてはまるし、もっと拡大して自分の人生それぞれの時で頑張っていたことに置き換えてもイイ。僕など研究者になりたくて気が狂わんばかりに勉強していた過去は、一見現在の在宅介護生活には役に立っていないようだけれど、やはり確かにあの時間は無駄ではなかった。本当に大変な時、あの時の努力が助けになってくれる。今年修士を卒業してから4年ぶりに言語学の講座を開催できたのなんかは、典型的な過去の本気だった自分が助けてくれた例だったと思う。
しんどかったしんどかったと書き始めた文章でしたが、こうして振り返ると、やはり中々幸せなこともあった一年でした。もう一つ今年大ハマリした『フレッシュプリキュア!』がしっかりと踏まえて描いていたことも、幸せと不幸は表裏一体で、落ち込む時もあればしあわせな時もある、ということでした。これは僕が提唱する振り子理論とも相成って、何かしらの普遍性を感じます。
そんな2009年でした。今年の色んな人達に感謝しつつ、来年もがんばろうと来る年に思いを馳せたいと思います(>_<)