どうも、相羽です。
 iPad手に入りましたので、簡単な雑感と、あと前回の記事で書いた「個人で電子書籍を販売する場合」の追加の話などを更新です。
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●使い勝手

 僕が想定していた一番の用途は、「写真資料を気軽に閲覧できる」だったんですが、これに関してはかなり満足です。iPadにデフォルトで付いてる写真アルバム機能だけでも、この目的は達成した感があります。

 とにかく見やすくて、あと画面も手頃な大きさなので、iPadに背景資料を表示しながら漫画の背景を下書きする、というようなことが十分可能です。ネーム段階なら、あらかじめ色々と取っておいた写真資料をiPadで管理して、ぱらぱらと写真をめくりながら(本当に「めくる」感覚です)、このシーンの背景はこんな感じかな……と設計していくことができます。

 そもそもiTunesと同期して管理しているので、特に重要になった背景資料は、すぐにiTunesと同期→プリンタで印刷→場合によってはそのままトレス……みたいな使い方も可能です。

 さらには、デフォルトの写真アルバム機能で、動画も管理できます。iPad自体にはビデオ撮影機能は付いてないですが、今の所僕はスマートフォンのカメラで動画撮影→PCと同期で取り込む→iTunes経由でiPadへ……とやっています。つまり動画資料もiPad&iTunesで一括管理が可能。コンテを制作する時など、このコマだ! というシーンを一時停止して、そのままイメージをスケッチ……と言った使い方ができると思います。

●電子書籍について

 前回の記事では、iPad日本語版には電子書籍閲覧リーダーであるiBooksが付いてないのではということを書いたのですが、その後時期的にいつからだったのかはともかく、AppStoreでiBooksはフリー購入できるようになっていました。デフォルト状態のiPad日本語版には確かに付いてないけれど、iTunesと同期して、AppStore経由ですぐ手に入るということです。

 ただ現在はiBooksで読めるコンテンツの方がまだ充実してないというのは前回書いた通りなんで、読み手としても送り手としてもこれからという感じです。iBooks対応の標準形式である「EPUB」という電子書籍の形式は、今の所「InDesign」というソフトで作れるみたいなので、僕も導入を検討中です。

 第一波には間に合いませんでしたが、第二波くらいまでは、僕も自分の同人誌を「EPUB」形式で再制作、アップルにデベロッパー登録して、AppStoreでiPad対応で販売……というのを目指したいと思います。

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 で、iBooks関連がまだよく分かっていない中、前回紹介した、「i文庫HD」という電子書籍リーダーアプリをAppStoreで700円でさっそく購入してみました。

 昨日はちょっとまだ公式サイトが落ちていたりしてやり方が分からず、自分の同人誌のjpegヴァージョンやPDFヴァージョンを取り込んで電子書籍形式で読んでみる……ということはまだやっていないんですが、ボチボチやってみて、やり方など報告させて頂きます。これは、読み心地が良いようだったら、とらのあなさんやメロンブックス様辺りでDL販売している同人誌も(現在基本jpegかpdfをzipにまとめて販売……だったはず)、「めくり」をかなり再現しているiPadのリーダーで読めるようになるということなので、なかなか事件なのではないかと思います。

 その辺りはまだこれから実験ですが、一方でデフォルトで実装されている、「青空文庫」にある書籍をiPad用に作った電子文庫の数々は、これは中々感動でした。バーネットの『小公女』とか、既に紙の文庫で持っているものも読んでみましたが、かなり紙の文庫で読む感じに直感的にはせまってきています(少なくとも従来のPCのブラウザで読むのとは段違い)。

 あと、これは「i文庫HD」というよりも「青空文庫」の凄さですが、前々から読もう読もうと思っていてまだ読んでなかった九鬼周造『いきの構造』なんかが収録されていたので、昨日は寝る前にパラパラとめくっていました。「寝る前に寝っ転がって文庫を読書」的な時間の使い方には、これは対応できてしまうなと思いました。個人的にはまだ外で使う用途はあんまり想定してないんですが、枕元に置いておく的な用途では前向きに使えそうな感触を既に感じております。

小公女 (新潮文庫)
小公女 (新潮文庫)

「いき」の構造 (講談社学術文庫)
「いき」の構造 (講談社学術文庫)

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