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 約二週遅れで仙台でも放映中の「けいおん!!」の、第14話「夏期講習!」を視聴しました。
 ようやっと視聴した、後期エンディング映像の感想です。
 ◇

 前期エンディングの「もう一人の澪」は実は上手く解釈できてなかったんですが、今回は分かりやすかった。最初に扉を開けて部屋の中に入ってくる澪の方が、未来軸(高校卒業後、「輝いた今」の後の時間軸)の澪ってことですね、これは。

 そして、よく見ると分かるように、エンディング映像には、この未来軸の澪と、今まだ高校の時間の中でライブを続行している現在の澪と、二人の澪が存在しています。

 で、二人が、お互いの主観ショットで、見つめ合っているようになっている。

 当然現在の澪や、「部屋の中」というのは、「高校時代」や「輝いている今」という作中テーマの比喩だし、逆に未来軸の澪や、未来軸の澪が何回か提示する、「外の世界へのリンク(手のひらの中の空、など)」は、「やがて出て行かなくてはならない」「この時間はもうすぐ終わる。その後は?」という作中テーマの比喩です。

 その二つが、シーソーゲームしているというエンディング映像。

 「窓」や「扉」といった、外の世界へのリンクの映像や、しきりに「いつまでもそこにはいられないんだ」ということをアピールする(×印を付けたりする)未来軸の澪に対して、まだ部屋の中にいる現在の澪は、「想い出なんていらない=輝いている今を想い出になんてしたくない」「まだ続行したい」という歌を歌って、抗っている……という映像。

 ラストシーン、未来軸の澪と、現在の澪で、主観ショットが何回か転倒しますが、よく見ると、現在の澪の方の後ろには、桜坂高校の制服を着た唯達軽音楽部メンバーが映っています。別な高校の制服が出てくるエンディング内との対照で、このメンバー達は、まだ高校の中、「輝いた今」の中にいる作中現在の軽音楽部メンバー達。で、現在の澪は、未来軸の澪に対して舌を出す。「いいえ、結構です」と。

 結果、未来軸の澪は扉を開けて、一旦退散する……というラスト。

 箱の中で歌い続けてやる。輝いた今、ライヴを続行してやる。という意志に満ちながらも、どこかで、でもいつかその部屋(高校時代)からは出ないといけないんだ。それはもうすぐなんだというのが感じられるカッコイイ映像です。

 どうも、個人的な予想ですが、この作品の終劇の仕方は、このエンディングに絡めるなら、現在軸の澪と未来軸の澪との融合な気がする。つまり、部屋の外に出ても歌い続ける、ということ(第12話:「こんな広い所で、ずっと音楽が流れてるなんてね」や、第10話の、一度部屋からは出たのだけど、また歌って見せたさわちゃんなどを参照)。

 最終回が、学校の外、部屋の外に出ても、空(エンディング映像でも未来軸側の比喩で使われているし、第12話でも印象的に使われている)の下で歌い続ける。演奏し続けるという類のものだったら、マジで泣きそうだなー。

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→前回:第二期「けいおん!!」第13話「残暑見舞い!」の感想へ
→前回:けいおん!!主題歌「GO!GO!MANIAC」の感想へ
→前回:けいおん!コミックス3巻の感想へ
→前回:アニメ第一期最終回〜特別編の感想へ
→次回:第二期「けいおん!!」第14話「夏期講習!」の感想へ
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