ニコニコチャンネルの公式配信(こちら)で少し遅れで視聴してみた『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』第1話「兄と妹のヨコシマな日常」の感想です。
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 特に映像作品から高尚な何かを受け取りたい、みたいな気持ちが微塵もない時に、オタクの娯楽タイムとしてボーっと観てみたい作品、といった印象の第1話。これ、後半で感動展開に転調したりするのか? と問われると、第1話時点ではこの作品に関しては「それはない!」と言えそうな勇気づけられる作品。全部が全部KEY原作作品みたいになればいいかと言えばそうでもなかろうという方向での勇気。

 もう、

・実は本当の妹じゃない
・血の繋がらない妹を引き取ろうと主張したのは兄

 みたいな、感動要素的には通常大ネタを、ギャグでおとしてますからね。なんか所信表明の第1話と感じました。特に、君達に何かを訴えたいとか、あんまりないから!

 村上隆さんが、現代美術がハイコンテクスト過ぎて一般人には分からないように、オタクの「萌え」とかも部外者から見るとハイコンテクスト過ぎて分からないんだよみたいなことを仰ってましたが、「妹萌え」もハイコンテクスト、作品を重ねるうちに積み重なった文脈が複雑過ぎて、この作品に関してはもはや訳がわからない勢いです。

 その昔は近親恋愛の悲恋譚みたいなオーソドックスな所からはじまって、最近では『俺妹』がギャルゲーとかのルート分岐やハーレム構造を前提にして作品を作って、結構テクニカルな作品をやっておりました。そして、この作品に関しては、兄も妹もただの変態です。

 何か、僕たちも遠い所までやってきたな……感を感じた1作。時間を切りつめて効率的な学習を! みたいな状態の人には間違っても勧めないですが、僕は嫌いじゃないっ!(くわっ)

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