ブログネタ
花咲くいろは に参加中!
 『花咲くいろは(公式サイト)』第2話「復讐するは、まかないにあり」、少し遅れでニコニコチャンネル公式(こちら)で視聴分の感想です。
 ◇◇◇

 背景美術が綺麗なのは勿論、今回凄いと思ったのが、登場人物の仕草というか立ち振る舞いが、ちゃんと作中の話で意味がある形で描き分けられていること。

 劇中でも言及があった通り、確かに中居としてある程度経験値がある菜子の立ち居振る舞いは何気ない所まで品がある感じになってるし、新人の緒花はそれに比べると粗野な感じで一貫している。重心の描き方とか、微妙な所で表現してるんだよなー。プロの仕事だ……。

 ただ、緒花の粗野な感じがダメということでもない。前回書いた通りお祖母ちゃん的な硬派と、お母さん的な軟派が対立していて緒花はその真ん中にいる感じがするんだけど、非常にお祖母ちゃん的、喜翆荘的な意味で硬く(それゆえに品もある)訓練されている民子や菜子に対して、タックルでチャージしてコミュニケーション取ろうとする辺りは、緒花独特のもので、喜翆荘サイドの文脈には無かったもの。だけど、それがちゃんと人間関係を進めるきっかけになっている。

 非常に地に足が着いてるようなお祖母ちゃんと喜翆荘の仕事に対して、フワフワとある意味虚飾を売ってる母親の文筆業はこれまた対照的だと思うけど、そこにゲストキャラの小説家が絡んできているのもまた面白い。擬似的とまで言うと大袈裟だけど、母親はどっちかというとこのゲストキャラの小説家側の人間だった訳なので、緒花はどうするのか、という見所もあります。

 色々と緒花の目的が無い感といい。『らき☆すた』や『けいおん!』を通して語られる問題意識と繋がってる作品という気もします。物語がない終わらない日常が尊いのか、いや、ちゃんと働かなきゃダメでしょ、それが尊いでしょ、ということなのか。「日常」と言いつつシュールギャグになってる『日常』が新地平なのか。

花咲くいろは 1 [Blu-ray]
花咲くいろは 1 [Blu-ray]

花咲くいろは(1) (ガンガンコミックスJOKER)
花咲くいろは(1) (ガンガンコミックスJOKER)

→前回:第1話「十六歳、春、まだつぼみ」の感想へ
→次回:第3話「ホビロン」の感想へ
『花咲くいろは』の感想目次へ