話題のアニメ、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない(公式サイト)』。BSフジにて放送が開始したのを、地方組遅れ視聴。第1話「超平和バスターズ」の感想です。
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 これは、失われたものを取り戻す話にみせかけた、絶対に失われたものは取り戻せないという前提でも頑張ることに価値はあるのか、というお話なんだと思いました。

 具体的には、どう頑張ってもめんまが生き返ることはないし、変わってしまった幼少時の仲間達が、あの頃のままに戻るということもあり得ない。

 確かに「昔は良かった感」がそこかしこからにじみ出てるし、ラストで唯一昔のあだ名で呼び合える(変わってないように一見見える)ポッポと超平和バスターズの秘密基地で再会する所で引く所には感動があるんですが、それで終わり、良かった昔を取り戻して終わりという話ではない感じ。

 起こってしまった悲しいことはなかったことにはできない。良かった昔を完璧に取り戻すこともできない。それでも頑張れるんだろうか、というような話。だから、何一つ改善される見込みはないんだけど、それでも走っていかずにはいられない……という所でZONE「secret base 〜君がくれたもの〜」をカバーしたエンディングテーマが流れ出して……というエンディング部分が良かった。何となく分かる。どうしようもないのは十分承知だし、すがるものなんて過去しかないんだけど、それでも今がもうどうしようもないと割り切って投げ出してしまえるほどではない。ギリギリで走ってみる。

 昔の共同体(超平和バスターズ)に回帰してめでたしめでたしではあんまり意味がないので、それでもどうやって悲しいことが起こってしまった現実から、進み始めるのか。そういう辺りを楽しみにしたいと思ったのでした。ZONE懐かしい、昔の歌は良かったね、だけではない、新しい歌を作り始められるまでの過程を追いたい感じ。

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