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 WEB配信で遅れ視聴のアニメ『異国迷路のクロワーゼ(公式サイト)』、第1話「入り口」の感想です。
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 19世紀のパリに日本の長崎の少女が奉公にやってきた……という異文化交流もの。視点が日本人のヒロインである湯音から見た異文化であるパリ、ではなく、奉公先のパリの青年クロードから見た異文化人である日本人の湯音、だったのがわりと技アリでした。

 クロードから見たら異文化人の湯音は「我がない」存在として最初フィルターを通して描かれる。この辺りはクロードが鉄鍛冶屋という設定も含めて、「西洋=制作、個人、日本=生成、集団」みたいなわりとオーソドックスな文化論が絡めてある感じで良い。で、「湯音は挨拶程度のフランス語しか分からない」という話が最初出て来て、本当にあんまり台詞喋らなくて、アニメとしてどうなの、とハラハラさせておいて(僕も上手く騙されることができた)、実はそれはディスコミュニケーションの比喩、ラストでクロードと湯音の最初の心からのコミュニケーションが成立した所で、「実は喋れた」が明かされる構成も上手い。最初にガッツり喋ったのが「商売と信用」に関する湯音の哲学で、同時に「我がない訳じゃなかった」も明からになるという周到さ。

 長崎で看板娘だった湯音、舞台となるギャルリ・ド・ロア(ロアの歩道)の看板を作る鉄鍛冶職人のクロード、と、何かと「看板」がキーワードだったのは、単純に第一話の「入り口」にかけてるのかなと最初思ってたんですが(入り口にあるものだから)、つまりは「看板=第一印象」をかけていて、第一印象は大事だという話と、第一印象でディスコミュニケーションが起こっても(クロードの湯音の第一印象はかなりバイアスがかかってる)、解消できる(クロードと湯音のコミュニケーションの成立。または、お話の中で看板は物理的に傷つくんだけど、修復できる=看板は大事だが、腕=中身や本質はもっと大事)という意味合いをかけていたのだと気付いて、随分練り込んだことを、とうなりました。これは良いアニメ。歴史ネタと言語ネタということで、非常に僕好みだったのでした。

異国迷路のクロワーゼ The Animation 第1巻 [Blu-ray]
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異国迷路のクロワーゼ  Le cahier d’ Yune
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異国迷路のクロワーゼ 1 (角川コミックス ドラゴンJr. 111-2)
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