引き続き「食」を使った弱肉強食、生存戦略的なエピソードが積み重ねられる中、トキカゴ・ユリにスポットが当たり始めた回。苹果らを「食」の上で掌握し(苹果がカレーをすり替えたのを見抜き、苹果らにサンドイッチを与え、苹果の妄想では(ステレオタイプな)アントワネット的な「食」の悩みがない階級として描かれる)、「鳥」と関係が深いタブキに対して「カゴ」が入った名前。ここまでで、生存戦略的には上位にいそうなキャラクターです。支配者層?
苹果の所有している運命ノートのキスの相手がタブキから晶馬に変わったのは、ゼロ年代ノベルゲーム的には、「分岐が別れた」って解釈でいいのかな。第4話にして、運命派の苹果の存在意義を、運命否定派兄弟の一角である晶馬がブレイクした形。
「食」のモチーフは生存を与える側、与えられる側、みたいな割とラディカルな話なんだと思うんですが、苹果を助けに来たかに一瞬見えたペンギンは、本能のまま生存戦略するがごとく魚をくわえて帰っていき、結局苹果に生存を与えたのは晶馬。そして、引きの赤い靴の少女のシーンがミスリードでないなら、そんな生存を与えられた苹果が、今度は誰かの生存を奪う。まさに生存戦略的、食物連鎖的な、生存を与える者と、奪う者、奪われる者の連鎖、「輪」。色々と作品タイトルの意味とか、見え始めている第四話だと思ったのでした。めちゃめちゃ面白いです。
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