アニプレックスとユーフォーテーブルが提案する形で、新しい「アニメ文庫」というスタイルが創刊。↓
アニメ文庫 百合星人ナオコサン [Blu-ray]
「バンダイチャンネルでiPadを使って世界中からいつでもアニメが観られる」というグローバル化対応の流れとは一見逆に見える、日本国内でまずは「文庫」的流通の形としてアニメを出すという発想(おそらく、海外のファンは環境的にすぐには観られない)。一見時代の流れと逆に見えるんですが、僕はこの「世界対応」と「日本だけ限定」を両輪でやっていくことが重要だと考えます。
100パーセント海外でも楽々どんなアニメ、漫画も手に入るようになっては、日本という地域(ローカル)自体の価値はなくなってしまうというのがあります(外国のファンは日本本国を訪れる必要がなくなってしまう)。これは、コンテンツ立国を目指す立場としては、実は避けたい。
その点、ユーフォーテーブルは徳島で「マチアソビ」というその現場を訪れないと味わえないローカルイベントを積極的に開いたりと、グローバル水準に耐えうるアニメ本体を作りつつ、ローカルに客を呼び込むという視点を持ち続けている企業だと思います。
ファーストコンタクトとして、WEB経由で世界中で観られるアニメがありつつ、セカンドコンタクトとして、日本本国、ローカルにお金が入るような、海外ファンが思わず現地を訪れてしまうような、ローカル的価値も同時に創出していくのが理想。これは「コミケ」なんかも引き続き有力です。『まどか☆マギカ』自体は海外でもWEBで観られる、でもまどか同人誌のコアなものを早く手に入れるにはコミケ当日に日本を訪れないといけないし、コミケ独特の熱気的な体験も、現地に行かないと体験できない。こういうスムーズな世界配信と、ローカル価値の最大化を両方やっていく、というのが震災後の日本が目指すとよい一つの方向性だと考えます。
僕が最近英語と日本語(の教育)をセットで考えているのもこのためです。グローバル化対応として、基本英語で発信する。ここまではOKですが、作品から何から最初から英語で発表されるだけになってしまったら、日本語というローカル価値が無くなってしまいます。英語で世界配信されたものを読んで(ファーストコンタクト)興味を持った外国の方が、より深く作品を理解したいと日本語を勉強しだす(セカンドコンタクト)、うまく、このサイクルを作っていくことが有効だと思うのでした。グローバル化の暴風の中でもうまくローカル価値さえ確固として光らせておけば、経済危機がどうなろうと、地域的な経済戦力は残り続けることになります。そういう意味で、WEB化の波の中、ローカルな文庫的、イベント的、同人的価値を上手く残していくのが鍵だと思っているのでした。
日本語教育、言語研究、英語講師とやりつつ、漫画、アニメなども好きな人間として、末端でやれることをできるようにと準備中です。
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次回の英語再学習講座第二回で扱う例文はこちらになります。↓
On our trips to public libraries, We traveled with Bill Gray, The head of the United Negro College Fund.
前置詞の感覚の講ですので、前置詞が豊富です。この英文が、on、to、with、ofといった前置詞の感覚を掴みながらすらすらと訳せるという方は、既に僕の今回の講座が想定している受講者さんレベルより上かもしれません。
逆に、これだけではまだよく分からない部分がある、という方は僕の英語再学習講座を受講すると、何かしら持ち帰って頂けるものがあるかと思います。
一般募集を定員が埋まるまで随時受け付け中ですので(配布済みのものは申込後すぐ受け取って頂けます)、興味が湧いてきましたら各々のタイミングでこちらの申込ページからお申し込み頂けたら幸いです。↓
http://www.unitedlanguage.jp/contents/11/
2011summer.html