ブログネタ
修羅の門第弐門 に参加中!
 月刊マガジン掲載分の「修羅の門第弐門」第12話のネタバレ感想です。
 ◇◇◇

 今回は木村さんが何か良かったです。陸奥とのちょっとしたやり取りなんだけど、アレも友情の形な気がする。

 「何でもできる」総合格闘技の面の園明流は丸裸にされ、九十九本人のアイデンティティも揺らいでいる(ケンシン・マエダに負けたのか問題。「壊れてる」?伏線)ということで、改めて陸奥九十九とは何なのが問われ続けてる形なのが第弐門なんですが、九十九は単体の強者ではあるんだけど、決して独りで闘ってる訳でもない、という辺りも重要なのかもしれない。最初の武道館の話では舞子の存在は大きかったし、ボクシング編は何と言ってもテディ・ビンセント、ヴァーリ・トゥードの時ですら、アニタやそういう周辺登場人物の役割は九十九にとっても大きかった。

 その辺り、ただの解説役だけじゃなくて(勿論その辺りもあるだろうけど)ここに迅雷さんや木村さんと九十九の関係のパートを入れておくのは何かいいと思う。

 一方で対戦相手のルゥは今のところ単体の強者な感じ。そんなに三国志は詳しくないのだけど、呂府にもそんなイメージを持ってます。隠れた歴史的格闘体系を持っているのは陸奥もルゥも同じだけど、陸奥の方は第壱門の物語分、ちょっと外の世界に開かれた文脈にいる(今話にはあの頃はまだ陸奥は表に出て来たばかりで……的会話もある)、みたいな所が少しクローズアップされたら面白いと思ったのでした。木村さんや迅雷さんは勿論、毅波秀明まで、外の世界に出てから闘った相手の文脈がある種力になってる陸奥に対して、ルゥの方は本当に相手を戮してきただけ……みたいな感じでも面白いと思うのです。前回の戦いの敗者側、ルゥに負けた皇帝は引退で、毅波秀明は何かを得ている。木村さんも迅雷さんも陸奥に負けて何かを得ている。この対照はポイントだと思うのでした。

修羅の門 第弐門(3) (月刊マガジンコミックス)
修羅の門 第弐門(3) (月刊マガジンコミックス)

修羅の門 文庫全15巻 完結セット (講談社漫画文庫)
修羅の門 文庫全15巻 完結セット (講談社漫画文庫)

→前回:修羅の門第弐門第10話の感想へ
→次回:「修羅の門第弐門」第47話感想へ
修羅の門第弐門感想の目次へ