アニメアイドルマスター(公式サイト)、第15話「みんな揃って、生放送ですよ生放送!」、第16話「ひとりぼっちの気持ち」の感想です。(BS-TBSで地方遅れ視聴中。)
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●第15話「みんな揃って、生放送ですよ生放送!」

 面白回。色々ツボだったんですが、映画ネタで、千早が主題歌歌ってたあたりが面白かった。作品の主題上重要なキャラだし、歌にかける熱意とかも描かれていたんだけど、千早さんの音楽性はともかく、タイアップ先まではあんまり千早さんの意向が反映されてないっぽいのが面白かった。いや、765プロのみんなが出てる映画だからイイんだろうけど、ジャンル的にはもっとシリアスで実存的な映画とか好きそうじゃん、千早さん。

 ラストの日曜日の生放送を見終えた小鳥さんが、みんなから元気を貰ったと明日からの一週間の仕事への英気にしているシーンは良い。アイドルは虚業かもしれないけれど、確かに一週間の元気をそこから貰ってる人は沢山いる点で虚業じゃない。この感覚は個人的にもすごく分かる。日曜日にプリキュアも観たし、また一週間何とか頑張るか、的な。

 また、何気に視聴者=ファンの視点を導入したシーンでもあって興味深い。共同体問題を扱ってる作品だけに、これはどうも、アイドルとファンには一線がありながらも、英気やら勇気やら貰い貰われな関係で、一種の共同体関係もある、みたいな話になるのかもなー。


●第16話「ひとりぼっちの気持ち」

 響さんといぬ美さんの共同体の崩壊(ケンカ)と千早さんの家族共同体の崩壊が比喩的にシンクロさせて描かれていた一話。アバンをまるまる持っていく級で千早さん問題に伏線が強化されたので、これ千早さん話は最終回orラスト2級の扱いなのかなと想像。作品のテーマ的に全部千早さんに収斂してきて納得なので、この構成は熱い。

 海回の、「トップアイドルになればみんなではいられなくなる」の暗示からはじまる、上昇志向を追えば、共同体は壊れてしまうんじゃないの問題。響さんが最近売れてきた結果(上昇志向でステップアップした結果)、家族であるいぬ美さん達の食事を疎かにしてしまっていた(そっちの共同体を壊してしまっていた)、という作品全体の主題上ジャストミートな話。当然、家族共同体が崩壊した犠牲者ポジションである千早さんに全部かかっていっているのは言うまでもない感じ。

 しかしこれ、そんな窮地を救ったのは、ハム蔵といぬ美さんなんだよな(響さんの反省はもちろん重要ポイントとして)。広義の765プロメンバーが、この共同体崩壊問題にあたっては何か役割を全うするであろう伏線は十分に張られているんで納得の展開なんですが、まじ男前のいぬ美さんが勢いで千早さんすら救ってくれそうで面白かった。いぬ美さん無双回でありました。

 あと、この回でもいぬ美さんと同行したメンバーは春香なんで、千早さん回でも、春香が何か重要な役割を果たすのだろうとは思うのでした(何かと、孤独な千早さんに春香さんが寄り添う描写がこれまでも豊富)。

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→前回:第14話「変わりはじめた世界!」の感想へ
→次回:第17話・第18話の感想へ
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