ジャンプ SQ. (スクエア) 2012年 06月号 [雑誌]
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 ジャンプSQ.にて連載が始まった『るろうに剣心キネマ版』第一幕「浪漫譚の始まり」の感想です。ネタバレ注意です。
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 原作本編とはパラレル扱いっぽい、キネマ版、映画版としての新連載でした。TV版『新世紀エヴァンゲリオン』における『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』みたいな位置づけでしょうか。

 安心した感と、残念だった感が半々くらい。しっかり完結している全28巻の本編が保持されるのに安心した反面、ガチの続編の、構想されていたという北海道編とかを読んでみたかった気も。

 基本は圧縮リメイク、リビルド方針な感じなのか原作本編のキー台詞などちらほらと。第一話の本歌取りみたいなもので、偽緋村抜刀斎ネタを背景に本物の緋村抜刀斎と明らかになる→龍槌閃の所が見せ場。龍槌閃が龍墜閃になってるあたりがパラレル感で、やはり幼少の時に目撃した僕内伝説の第一話とは違う感に、妙に郷愁も感じてしまったのでした。

 ただ、世情が幕末に例えられる昨今、近代化がもらたしたものと、それによって失われたもの、みたいなテーマは時代性があります。武士が克己した時間は金で買えてしまうという話とか、最近の現実のもろもろに写像してしみじみとしてしまいます。

 そういえば、それでも変わらない大切なものもある、という話なのだった。今回既に「過去」にまつわる例の薫の言葉が出てきてたけど、リビルド方針だとすると、剣心が過去と折り合いをつける話までいくのかな。

 せっかく今の時代に新しくもう一度やるのだから、変わらない大事な部分は伝えつつ、今やる意義みたいなのを出していってくれたら嬉しいと思うのでした。

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→次回:るろうに剣心キネマ版第二幕「喧嘩屋」の感想へ

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