・本日は『魔法少女リリカルなのはTheMovie2ndA's(公式サイト)』を観てきます。昨日、塾仕事の帰りに公開初日分を無理して観てこようとも思ったけど、一日余裕を置いてよかった。ワクワク待ってる間の時間も娯楽の過程だと思うので、あんまりいっぱいいっぱいにはしたくない。現在なのはネタバレとプリキュアプリンセスフォームネタバレを避けるために(プリキュアは最近録画で夜に観てるので)Twitter封印中。これはこれで、アナログにやることもあるのでよい感じ。
・『バクマン。』は面白かったし、例えばアニメ版などは日本の漫画文化紹介として海外にどんどん発信していったらよいと思うのだけど、今一つ共感はできなかったのは随分と新自由主義的な価値観を押していたからだったのかな。基本競争世界で夢追って死ぬほど努力して頑張って勝ち抜いてる俺たちカッコいいという価値観なので(少なくとも主人公二人回りに関しては)、そういう価値観で回りに影響を振りまけば振りまくほど、どうしても頑張れない人たちからは色々と奪っていってしまう。そういう意味で、現実の市場で勝ってる村上隆さんが若者向けに『バクマン。』を見習えみたいなことを言っていたのは、勝ってる人はそう言うのかなという意味で納得でした。世の大多数はサイコ―にもシュージンにもなれないという点で(努力の量だけが要因じゃなく、例えば限られたジャンプ誌上連載枠というのを勝ち取った人がいるということは必然的に大多数の勝てない人たちがいるということだから、みんな頑張ればサイコー、シュージンと同立場になれるというのは原理上あり得ない(枠が限られてるから)。精神的な意味でいいならまた変わってくると思いますが)、しっかりとフィクションでした。『バクマン。』のバクは夢喰いのバクもかけてるという説にも触れたことがあるので、その辺りの皮肉は折り込み済みの作品だったのかもしれませんが。


●松井優征「暗殺教室」第3話/感想

 学校の生徒さん全体としてはE組に差別感情や怨恨を集中させることで規律を保ち、勉強もやる気になってるという点では進化していっている。一方で、E組内部では殺せんせーに殺傷衝動を集中させることで、E組生徒の面々は進化していく。生贄構造に関して色々示唆的だと思いました。

 生贄、強大な敵を想定しないと団結できないし成長していけないという構造自体に批評を加えて終幕したのがゼロ年代ムーブメント『ひぐらしのなく頃に』だと思ってるんですが、同時期に駆け抜けていたネウロも、最終的には打倒感情はシックスに向けられていって幕だったように思います。この辺りの、何か強大な悪、敵が現れてみんなでそれをやっつけて(その過程でみんなレベルアップする)めでたしめでたし以外の構造を提出してくれるんなら嬉しいのですが。ちなみにこの構造打破を近年積極的にやろうとしてると思うのは最近のプリキュアシリーズ。

魔人探偵脳噛ネウロ 1 (ジャンプ・コミックス)
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