
けいおん! highschool (まんがタイムKRコミックス)
昨日発売のコミックス『けいおん!highschool』の感想です。
ネタバレありなので注意です。
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まず装丁がすごく良かったです。「college」は全4巻扱いのコミックス『けいおん!』とは少し装丁が変わっていたのですが、今回の「highschool」はいつもの位置にかきふらい先生のコメントがあったり、背表紙も1〜4巻の時に唯、澪、律、紬だった所に梓が描いてあるのですよ。「college」は特別編なんだけど、今回は桜高校軽音楽部の話こそが「けいおん!」という視点からは、5巻目なんだというコンセプトを感じました。
内容も、まとめ読みして気づいたのは結構「college」と対になってるエピソードが多いということです。「college」で律が自分のドラムの技術に悩む話が描かれてる頃に、「highschool」では、でもそんな律先輩も、新入生の菫のレベルからすると凄いドラマーだった、という話が描かれたり。
僕的によかったのは、「college」の唯の帰省エピソードは和の留学話をはじめ、進路に関して「みんなバラバラになる」感が感じられた話だったのですが、その頃「highschool」では梓がどうやらN女子大への進学を希望してるらしいことが描かれ、「やはりバラバラにはならない。最終回の"天使にふれたよ"の歌詞は本当だった」感が感じられるようになっていたこと。裏と表的なエピソード構成。
全体的には「放課後ティータイム」の単なるフォロワーじゃなくて、梓なりに新しい仲間と「わかばガールズ」としてのライブを成功させるまでが描かれます。"ずっと一緒"、"延々続行"ではあるけれど、依存的な閉じた共同体ではなくて、梓なりに唯とは違う自分なりの歌と新しい仲間を尊重しながら、というような話。
"延々続行"的な観点からは面白い「けいおん!」の続きが読めて大変嬉しかったです。桜高校も軽音楽部も世代を交代しつつでも繋がってはいてみたいなのがテーマな以上、かきふらい先生的にも次は新作なのかもしれないですが、「けいおん!」を通してすっかり漫画の面白さにハマったので、今後も追っていきたいと思っております。
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