●依澄れい『Kanon&AIR スカイ』

Kanon &AIRスカイ (角川コミックス) [コミック]
『Kanon』&『AIR』のアンソロは相当読んできた方だと思ってたのですが、何故に今までこれに出会い損ねていたという一冊。初版2002年。『AIR』が出て少しというか、まだ『CLANNAD』が世に出る前というか、懐かしきKEY二次創作がWEBという新しいメディアのワクワク感と共に広がっていた頃の刊行物です。
アンソロらしいギャグから切ない系まで収録されているのですが、表題の『Kanon』と『AIR』のクロスものとか、本当大好きで自分なりに解釈しきって描いてるんだろうなと。冒頭収録の話が夏の街を訪れるあゆで、巻末収録の話が冬の街を訪れる観鈴なんですよ。コンセプチュアル! そして、うわー、この人は分かってる! とゴロゴロしながら読んでおりました。
あと多分ペン入れとトーンがまだアナログでやってる頃の気がする。この、あの頃の同人誌感が破壊力高い一冊でした。
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●『魔法使いの夜 コミックアラカルト ナーサリーライム編』

魔法使いの夜 コミックアラカルト ナーサリーライム編 (カドカワコミックス・エース) [コミック]
こちらはデジタル作画、カラーの現代のアンソロという感じ。少しネットしてると聞いたことあるクラスの名前の方々が続々参加してることもありますが、収録イラストのレベルが圧倒的に高く、収録漫画の内容も、ストーリー、というか構成やネームが上手い! というものばかりという一冊。
まほよの二次創作にあたっては、リアル80年代を知ってないとやりづらいというのがあると思うのですが、みんな80年代感出すのが上手い。VHSの貸し借り文化とか、今はもうないですからね。口頭(非ネット)で伝わる噂ネタとか、80年代感漂う話が好き。
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新作連載小説『妹の紋章』、次回第二章の更新は日曜日を予定しております。
今年後半は、この小説を中心に全体的にコンセプチュアルアートで行くくらいの勢いで。なんで最近『Kanon』の話してるの、とか。
「小説家になろう」様のページにて引き続きよろしくです。