週刊少年マガジン連載の、赤松健先生の『UQ HOLDER!』(ユーキューホルダー)、第4話「刀太の奇策」の感想です。
 ネタバレ注意です。
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 前回も書いたのですが、刀太が近衛姓で、九郎丸が神鳴流使いなので、何か木乃香と刹那の縁的なものが背後にある二人なのか? と見てしまいます。そう思うと、『ネギま!』でやってた木乃香と刹那の友情の構築物語、というのを男同士版でやるとこうなるのかな、と。出自とか正体に色々あるのは刹那も九郎丸も同じ。なんだけど、刹那が木乃香に自分のことを伝えて木乃香が受け入れるというところまでは(主に心情面の物語的に)色々あったんだけど、男同士だったらさわやかにバトルし合って、それで友達、とシンプルな感じ。そこまで意図してるかはともかく、出会った時点で裸を見てるとか、チン○を見るとかが素の相手をありのままに見てる比喩ともとれる。

 あと『UQ HOLDER!』が面白いのは前作では最強クラス扱いだったエヴァンジェリンが「もはや古びた形骸」呼ばわりされてるあたり。第1話では、魔法アプリという最新の技術が伴われていたために、一般の少年にも後れをとったりしてしまう。その衝動こそが軌道エレベーター、宇宙開発に象徴されている作品だと思いますが、人類は先へ、前へと進もうとするので、「最新」はやはり強い。メタに、神鳴流の斬魔剣弐之太刀とか『ラブひな』時代は超必殺技だったのに、最新作『UQ HOLDER!』では主人公の刀太にあっさりはじかれる。こういう「悠久VS最新」みたいな話は普遍的な題材で面白そう。

 やっぱり前作の次の話になってる、という感想。九郎丸くんも、自分の正体とか居場所がないとか、それは前作の最初に刹那も悩んでいたことなんだけど、京都編のラストの明日菜の言葉で救われているんだよと、語りたくなるような作劇。そういうお話があった次の物語として、九郎丸と刀太の物語は最新作としてはじまってる感じ(だから逆に言うと、『ネギま!』で充分に描いてしまった物語題材に関しては、もう一度『UQ HOLDER!』で時間を取って描くということはしないのかもしれない。焦点は「その次の物語」にあてていく感じで)。





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