個人的に視聴した範囲での、2013年秋開始アニメのショート感想の続きです。第2話〜第3話くらいを中心に、一部第1話視聴も。

 何話を視聴した時点での感想かを冒頭に付記してますので、ネタバレ回避は各自でお願いします。
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●境界の彼方(公式サイト

 第2話〜第3話。

 作品題通り、人間と妖夢の「境界」が主題の一つと思われる作品。栗山さんは「虚ろな影」に憑依された伊波唯という境界が定かでない存在を殺してしまったのを背負い、第一話では秋人というこれまた半妖という境界が定かでない存在を殺しにいっている……という辺りがキーになりそう。

 そして、境界で区切られたどちら側に属せない存在は孤独。秋人も孤独。栗山さんも孤独。栗山さんは大変重い女な感じなのですが、秋人の自分のことならば受け入れているけれど(孤独の件)、他人(栗山さん)がそうだと感じてしまったらちょっと気にかかるという心理はなんか分かる……。

 要所要所で出てくる「檻」も、「境界」の比喩として重要なんだろうな(例えば「檻」を使う名瀬家の長女の泉が、妖夢はただの化け物と、境界の外を排斥するようなことを言う)。外部の接触から守ってる一方で、外部から誰も来てくれなかったら孤独だ、というような。いかにして「境界」超えをしていく作品なのか楽しみ。

 そして博臣兄さんがカッコいい。第3話の妖夢とのバトルで意外とダメージ負ってるあたりも含めて親近感。

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2014-01-08




●IS<インフィニット・ストラトス>2期(公式サイト

 第2話。

 生徒会長、更識楯無が本格登場。生徒会長は最強という分かりやすいキャラ造形です。ラウラよりも数段強いみたいな描写からして風格があるので、会長のIS登場や必殺技登場は盛り上がりそう。メインヒロイン五人がデレきってるので、一夏にちょっと厳しいことやれる新ポジションでもあります。

 そして会長にしごかれた後はメインヒロインがひたすら癒しモードで、次回はメイド喫茶。厳しい先輩の特訓で疲弊した後、優しいヒロインたちやメイド喫茶という癒し空間でMP(マジックポイント)を回復。この作品が売れているのはしっくりときます。





●ストライク・ザ・ブラッド(公式サイト

 第2話。

 ヒロインの雪菜がことの他薄幸でドキドキする感じです。幸せにしてあげたくなる系のヒロインです。

 簡素な部屋。ホームセンターほどの消耗品の購入で充足し、主人公の妹の歓待にとまどい、何気ない大量生産品的キャラクターアイテムが気になる……というのを積み重ねていたので、「ここでお別れです」から私が死んだら先輩は悲しんでくれるかな……と窮地でフとよぎってしまう……まで情感があったのでした。自分のことが大変なのに、多少の縁で助けにくる主人公もカッコいい。

 バトルエンタメとしても視覚的に楽しい作品。雪菜の槍を使った戦闘シーンはコンテがいちいちカッコよくて満足。

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2014-01-29




●ガンダムビルドファイターズ(公式サイト

 第2話。

 公開されたオープニングが熱すぎる。ガンダムシリーズのオープニングでは定番(特に印象的なのはWやSEED〜SEED-DESTINYですが)の、モビルスーツとキャラクターの決めポーズが映ってるカットの連続。いい年したオッサンがガンプラで決めポーズしてたり、ガンダムXを使う謎の少年がいたりと、年代、作品を超えた面白そうなの全部ブチこんでみるよ感。ラルおじさんとか、グフをバックに決めポーズのカットOPに出しちゃってイイの!? そんなに重要キャラなの!?

 本編も、三石琴乃さんボイスのお母さんに萌え(マリュー艦長@ガンダムSEED世代が、もう奥さん萌え年齢だろうというターゲッティングなのかもしれないという無常観)、オールバックの強敵の生徒会長は赤いザクを使い、ラルおじさんは名言を言ってみると乱舞状態。

 一方でレイジがファンタジー存在なのはメタフィクション的にも熱い。セイとレイジのタッグものだけど、ガンダム作品的な何らかの虚構との和解や連帯もテーマなのだとしたら、時代的に熱いですね。





●キルラキル(公式サイト

 第3話。

 支配構造と、そこに反逆すること、そこから自由になること、みたいな第3話までの感想。

 鬼龍院皐月を頂点とする学園の支配構造に、反逆者纏流子が挑むという構図だけじゃなくて、もっと広く支配とか自由を扱ってる感じ。

 "Kill"、「斬る」、「着る」がたぶんかかっていて、「着られる」だと支配されていることになってしまうところを、「着る」かつ「着られる」という一体関係になった時に、支配したりされたりとは違う「纏う」という理想的な"関係性"が生まれる、みたいな話。

 支配とか自由の流れから、「血」や「血縁」が重要な意味を持ってそうな作品。父の復讐という家族(血縁)の文脈にいる流子に対して、満艦飾マコの満ち足りた家族の文脈が対照的に描かれる。鬼龍院皐月に押し切られそうになったところで、マコが乱入して、何やら語りまくる→流子何かを悟って支配から逃れ神衣を纏う! の流れは大変熱かった。血縁は大事だけど呪縛になってもいけないみたいな話なのかな。何かから解放された瞬間に強くなれる、という感じがたまらなく良かった。

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●アウトブレイク・カンパニー(公式サイト

 第1話。

 異世界に萌え文化を輸出しよう的な作品。世相的にも比喩としてタイムリーです。

 冷静に考えると文化侵略にならないように気を付けないといけないのだけど、原作の副題は「萌える侵略者」だったりで、その辺りの扱いはまだ読めない感じ。

 この辺りは繊細で、例えばヒロインがハーフエルフゆえに不当に差別されているのなら、寛容な文化が輸入されて差別が緩和されていくのは良いことのように思える。でも例えば、現地の伝統娯楽を駆逐してアニメ一色に染めれば正しいかと言われると、ちょっと微妙になってくる。

 今の所、主人公に問われるのが戦闘力よりは経営手腕とか文化力だというのは大変面白い感じ。





●ゴールデンタイム(公式サイト

 第2話。

 部活勧誘、飲み会、という大学の魔的喧騒と、そういう大学的空間では一人になってしまうヒロインの加賀香子という図から始まってる感じ。

 加賀さんはお金持ちの娘で美しく名声もあるのに、それでも人は満たされない、と逆説的に大切なものをあぶりだしていく感じはいいなと思いました。その飢餓感を柳沢君で埋めながら人生をおくってきたのに、そこに柳沢君からアンサーがあるほど人生は無謬で優しくはないわけで(大学に入ってから拒否られてる)。そういうお嬢さんに対して、主人公がどんな存在になっていくのか、なれるのか、というわりとストレートな恋愛もの。

 ちょっともう世の中大変で、こういうモラトリアム空間って現実にまだあるのかなくらいの感覚なのだけど、原作は未読なのでその辺りの扱いはまだ読めず。意外と世相を反映してヒロインや主人公たちの環境もハードになっていくのやもしれない。その上で「ゴールデンタイム」っていう作品題を扱ってるとかだったら熱いななどとフライングで思ったり。





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 以上、視聴した範囲でのショート感想でした。

→前回:2013年秋開始アニメ第1話所感