ネタバレ注意です。
第8話(感想)の「強さ」に関する二人の問答のシーンもそうだけど、戒斗と舞の対話のシーンは重要な感じ。かつ、巨大資本に淘汰された側の男女の会話ということでしみじみ感もあります。「高司神社、ご神木、鎮守の森」と「ユグドラシルコーポレーション、ユグドラシル本社、ヘルヘイムの森」も、それぞれ古きと最新とで、意味深に対応。
ざっと、戒斗は強者に対抗するには強者にならねばという感じで、舞は昔の形での巫女の舞は踊れなくなったけど、今なりに踊れるのを求道できるのはそれはそれで良い、という感じ。Amazonを絡めた電子書籍業界に例えると分かりやすい。Amazonに古き良き紙の書店が駆逐された状況で、戒斗は自らの力としてのパワーある新興企業勢力でAmazonに対抗派、舞は、古き良き紙の本は売れなくなったけど、電子書籍時代なりに読書体験とか物語体験とか、アップデートされた文脈でも適応しつつ求道していける派。だいたい、第8話で語り合っていた戒斗のパワーによる支配にパワーで対抗する強さと、舞の悲しいことがあっても状況と折り合いをつけて生きていく強さ、という価値観の延長線上にある対話だった感じ。
そして、ベルトの量産化にも成功したようだし、斬月兄さんの新装備もできたし、とユグドラシルコーポレーション側の勢力が増している状況で、
・最新の支配パワーたるユグドラシルコーポレーション側
→貴虎
・中間にいる人
→光実(ユグドラシルにも鎧武にも関わりがあるから)
・(古き良き側)、最新のパワーにモルモット呼ばわりされたり淘汰される側
→紘汰、戒斗
と今話近辺での対立構図が整理された感じ。この流れで次回が鎧武とバロンのタッグか。
光実がどっち側に寄っていくのかとかの物語も楽しみだけど、こういう構図にそもそも所属してなくてフリーダムに生きてる鳳蓮さんとかもいるんですよね。あの人はノリでどっちの味方にもなるしどっちの敵にもなりそう。
個人的には鳳蓮さんよりで、今話の舞の価値観をプラスした辺りの価値観に共感。街の書店も利用しつつ、Amazonで電子書籍も売っていきたい。
→前回:仮面ライダー鎧武第11話「クリスマスゲームの真実」の感想へ
→次回:仮面ライダー鎧武第13話「鎧武、バロンの友情タッグ!」の感想
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