TVシリーズ第3話「一番優しく」は、僕本人は1月26日(日)深夜の仙台放送での放映orニコニコチャンネルでの配信が開始してからの視聴になりますが、最速放映地域は本日24日深夜からとのことで、早めに記事を立てておきます。記事中はネタバレ注意です。
(追記:1月27日、管理人の感想を書きました。)
織姫さんのWUG!ファンアートをば。↓
●タチアガレ!/Pixiv
七人絵!
こういうのを、ちょくちょく英語WUG!ファンFacebookページで紹介させて頂いたりしております。イイね!を頂く先の人がどこに住んでいるか見てみると本当色々です。
NHKworldで世界130ヶ国にWUG!のドキュメンタリーも放送されたり、海外向けに積極的な作品です。ローカルと世界とに経路を作ってどんどん交換していくことが今後は必要になってくるので、これで良いのだと思います。現在、HNKワールドのアーカイブで、ドキュメンタリーの10分ほどを観ることができます。NHK英語(日本向けに聴き取りやすい部類の英語)なので、聴き取れる人多いかと思います。↓
●ARCHIVE/imagine-nation(January 21 (Tue) & January 22 (Wed)の部分)
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(追記、1月27日、管理人の感想を書きました。)
第2話の未夕回に続く、実波回。これ、未夕さん、熱湯かぶり損じゃないの!?
フォーマットは第2話とかなりの程度共通していて、映画冒頭の「幸せ」の授与に関する三種類の人間の話からすると、既に「身近な回りの人達を幸せにする」に関しては有資格者だった実波が、「沢山の人達を幸せにする」に向けて一歩進んだ話だと思いました。
第2話だったらメイドin仙台のお客さん、今話だったら石巻の仮設住宅のお年寄り達、それまで応援してくれていた身近な人たちに励まされて一歩進むという流れも共通。7人がそれぞれWake Upしていく、という物語フォーマットが制作陣インタビューなどで告知されている本作ですが、7人の担当回が一巡するまではこういう感じで進んでいくのかも。
進歩志向、競争志向で一直線に頂点(凄い沢山の人達を幸せにできる)を目指すというノリとは異相を異にし、「身近な回りの人達」の段階に丁寧に寄り添っていくのが、作劇としてもプロジェクトのテーマとしても主眼なんだろうな、と。
競争の末の頂点のアイドル「I-1クラブ」は、本当に沢山の人達を幸せにしているのだけれど、それはとても尊いことなのだけれど、そこからあぶれてしまう人たちというのも、世の中には多数存在している。今話の石巻の仮設住宅暮らしの被災者の人達というのも、現実的に東京ドームの「I-1クラブ」のライブに参加するというのは難しい。お金に関して生々しく描いているのも本作の特徴ですが、自宅再建資金はないとか、お店を再興しても二重ローン状態とか、そういう人たちが沢山いて、生活していれば自然に身近で触れるというのが現在の東北という地方なので。
だから、グルメコーナーを担当するというシチェーションでも、扱う食材が大規模資本で大展開されてるファストフードでもないし、小規模でも五つ星の評価を受けてるようなランキングで上位的な食材でもないんですね。ホヤ、牛タン、ひょうたんあげ、支倉焼き、桜あんタイヤキ、全部、地元のローカル食材です。それを「うんめーにゃ」と美味しそうに食べてくれるアイドルに、幸せを受け取る人たちというのが、確実にいる。ホヤは、地元だと食べ慣れてるのですが、外の人に初めて食べさせると美味しいか苦手かに評価が分かれる食材ですね(笑)。
忘れ去られがちな(地方という意味での)「現地」には、たとえば資本主義先進国の一つの最先端の帰結として、孤立したお年寄り達が沢山暮らしている。磯川のおばあちゃんは重要キャラだと思って、それこそ、お子さんは進歩志向的、競争志向的な動力に惹かれて、上京して東京で暮らしているのかもしれない。「I-1クラブ」が幸せにできる沢山の人達とはまた異相が違う、そういう人たちに寄り添える、一つのアイドル像。それが、元「I-1クラブ」トップの島田真夢にとってもハっとさせられるVividさで展開されていく。
丹下社長の、「今の私たちならそんな時、ついててあげたいって気持ち、分かるはずよ。」の所で、真夢がハっとしてるのは、真夢が「I-1クラブ」を辞めて仙台に来た時間軸は今一つ不明なれど、東日本大震災の時は仙台にいなかったっぽいのかな。あるいはその時に何かを感じていたか。抜群の「沢山の人達を幸せにする」有資格者なのに、「I-1クラブ」では自分を幸せにできなかったっぽい、そして身近な人(主にはお母さん。顏がまだ映っておらず、現時点での作品テーマと連動した「近くにいる遠い存在」演出だと感じる。)も幸せにできていない、そんな真夢が、実波と磯川のおばあちゃん、石巻の仮設住宅のお年寄りたちとの間にあるものに、ハっとしてしまう。
実波、その段階を丁寧に尊重した上で、より「沢山の人達を幸せにする」方向へ一歩進むように、ライブ会場へ。ローカルテレビに映る実波の姿に、幸せを授与される人たちが確かにいる。そんな第3話。
第1話冒頭の神社のシーンの背景にも震災復興関連のポスターが貼ってあるのが描写されていたり、今話でもタイヤキを食べるシーンを収録してる箇所で、背景に「がんばろう仙台」の文字があったり、そういう現地の背景を丁寧にフィルムに切り取っている作品です。物語上、真夢に焦点があたるのは最後なのかな。この第2話、第3話的な、幸せが行き交うクリスマスイブの日の勾当台公園の孤独なオジサン、場末のメイド喫茶のお客さん、仮設住宅暮らしのお年寄り達、そういう世のスタンダード、メジャーからはあぶれた人達にも幸せを授与できるアイドル像を纏ったまま、次の段階、「沢山の人達を幸せにする」に向ってWake Upしていくという流れ、七人が揃った所で、「I-1クラブ」とは違うどういうアイドル像に顕現されていくのか、楽しみなのです。
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ブログで感想を書く文化も役目を終えた感じなのか、トラックバックがあまり来ないというかそもそもみんなTwitterとかのSNSで感想書いてる感じですが、とりあえず最速放映地域で第3話の感想をブログに書かれた方おられましたらこの記事にトラックバック頂けたら幸いです。ある程度アクセスアップに貢献できる可能性もあります。今回はTVシリーズも毎話感想記事を立てるつもりでおります。
→前回:『Wake Up, Girls!』第2話「ステージを踏む少女たち」の感想へ
→前回:『劇場版「Wake Up, Girls!七人のアイドル」』の感想へ
→次回:『Wake Up, Girls!』第4話「スキャンダル」の感想へ
→Wake Up, Girls!雑記(2014年1月12日"聖地巡礼その1")へ
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