アニメ『魔法科高校の劣等生(公式サイト)』、第1話「入学編機廚隆響曚任后

 BS11で遅れ気味視聴中。

 記事中はネタバレ注意です。
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 「小説家になろう」でWEB小説が掲載されていた頃に途中まで読み、電撃文庫のライトノベル版も途中まで読んでるという、若干「アニメ化前からファンでした」と言うのは憚られる状況でのアニメ版視聴開始。

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 僕がこの作品が好きなのは「構造の中の実存」を描いている作品だからだなと再認識。いきなり他作品を例に出してしまうと、森岡浩之の『星界』シリーズを味わってる楽しみ方に僕としては近い。

 世界・宇宙がどうこうというSF設定という登場人物を取り囲んでいる「構造」、アーヴ文化描写にアーヴ語と文化のレベルで登場人物を取り囲んでいる「構造」、そういうのが綿密に構築されているのを遠景に、そんな広大な中にいるともすればちっぽけな二人の「実存」、ジントとラフィールの内面に「物語」は帰着していく。「構造」と「実存」はリンクしていて、お互いを深め合う両輪なんですね。

 で、『魔法科高校の劣等生』は、「構造」のレベル、登場人物を取り囲んでいる構築された世界には今の所三層あって、


 一層目は、魔法科高校、という「格差」を描いている「構造」。

 二層目は、実は戦時下、という「リソースの収奪争い」をしているのを描いている「世界情勢」という「構造」。

 三層目は、そもそもこの世界にある「魔法」とは何なのか、世界とは何なのかという、SF設定的な「構造」(この三層目で何を描こうとしてるのかはまだ謎。)。


 この三つを綿密に構築した上で、そういう「構造」の中に存在するともすればちっぽけな「実存」は二人、達也さんと深雪さん、お互いがお互いしかいないんです。OP歌詞の「孤独」ワードも効いてますね。そういう関係。萌ゆる。

 特に二層目の、フォーマットにそった学園ものに一見見えながら実は戦時下! というのは原作小説だと後々明らかになってくるのですが、アニメでは冒頭で見せてしまっていましたね。ますます、格差も差別もある世界、奪い合い争い合ってる過酷な世界、そういう世界に投げ出されている「実存」的兄妹二人、感が出ていたと思います。

 アニメーションとしてはLiSA さんの楽曲も含めてオープニング良かった。エリカは動くとたいへんカッコいい。十回くらい観てしまった。これぞ日本発アニメという感じ。

 よく評されているように、2010年代型作品ながら、クラシカルな部分がある作品。例えば上述の『星界』シリーズなどから僕なんぞが感銘を受けていた要素を、今の十代二十代はこの作品から受けてたりするんだろうなと思うと感慨深い感じに。「入学編」は序論も序論な感じなので、アニメーションとしてこの先のこの作品の物語をどう表現していくのか大変楽しみ。

→7月23日発売



→9月10日発売



→次回:アニメ『魔法科高校の劣等生』第2話「入学編供廚隆響曚
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【関連リンク】

小説版『魔法科高校の劣等生』第1巻「入学編<上>」の感想へ
森岡浩之『星界の紋章機銑掘戮隆響曚
森岡浩之『星界の戦旗機銑掘戮隆響曚